惑わす
こんばんは。池田です。
通勤で乗っている自転車がビンテージのもので約2年が経ち、タイヤを変えずにそのまま乗っていましたが、遂に限界がやってきてしまいました。
ほとんど中が見えてしまうほどにすり減ってしまい。
そのため修理に出したのですが、タイヤの仕様が今では一般的ではなかったり、競技用だったり、と普通の自転車屋さんではすぐには直せないとのこと。
運良く通勤途中で直せる自転車屋さんがあったので、相談したところ、一般的なホイールにも交換可能とのことで、全て取り替えることにしました。
交換するまでにいくつかの直し方を教えていただいたのですが、知らない専門用語でそれぞれ同じことを何回か繰り返し話を聞き、専門知識のない僕を惑わすことはしないでくれ、とつい思ってしまいました。
最終的には無事交換できることになったので、何も文句はないんですけどね。
ということで、交換のために必要な部品などを取り寄せる必要があるため、今は以前まで乗っていたミニベロに乗っています。
乗っていると、よくミニベロで長距離走っていたな、と以前の自分に関心してしまいました。
僕のミニベロはタイヤが太いので、そこまで速度が出ないんですよね。
回転数も多いので、通勤の疲労度が少し高くなってしまった気がします。
猛暑も影響して、バスで行こうかな、なんて心の悪魔が惑わす事態に。
お金の無駄遣いなので、もちろんミニベロで通勤しますけど。
と、僕の通勤事情を披露したところで、本日はULTERIORのMELANGE WOOL GABARDINEのセットアップのご紹介を。
何かと惑わす存在、もちろん良い意味で。
まずは共通の生地から。
採用されいてるのはウールギャバジンですが、そこには細番手の梳毛ウールが原料の三ツ杢糸を使用しています。
経糸にはグリーンとオレンジをベースとしたSuper100'sが原料の三⼦撚り⽷を使用。
それをメランジ調に織り上げられています。
画像ではわかりづらいですが、そうすることで、見る角度によって色味が変化し、玉虫色のような表情に。
この色味はどう表現すれば良いかを惑わす存在、そんな生地感です。
惑わす存在ではありますが、その曖昧さのある色味が非常にULTERIORらしいのではないでしょうか。
ただ、古着に見られるような生地感の場合は、お爺ちゃんが着ているような雰囲気になってしまいそうですが、こちらは光沢感があるため、より品を感じられる佇まいに仕上がっています。
生地感を見ているだけで物欲を惑わす厄介さがあるかもしれませんね。
そんな良い意味で惑わす厄介な生地を使用した、ダブルブレステッドのジャケットとトラウザーズ。
先にジャケットから。
こちらを仕立てているのは、国内屈指のテーラード工場。
国内屈指というだけあり、端正な非常に美しい仕上がりです。
着ていると非常に贅沢をしている感覚に陥ってしまいます。
国内屈指、テーラード、と単語だけ聞いてしまうと、ぴしっとした印象を抱いてしまうかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。
着丈がやや長めになっていたり、身幅もゆとりがあるため、アイテム説明にもある通り、ショートアウターのような立ち位置かと。
テーラードのダブルブレステッドジャケット、ショートアウター、どちらで受け止めれば良いのか惑わすでしょうか。
もちろん捉え方はそれぞれで。
端正で品のある表情に、ゆとりのあるリラックスしたシルエットは、きれいめなスタイルにするか、やや抜けたスタイルにするか、ここでも惑わす厄介さ。
惑わすということは、どちらにも振ることのできる優秀さがあるということなんですけどね。
そしてトラウザーズはULTERIORらしさのあるフロントの持ち出しが特徴的な仕上がり。
加えて2タックも入れられた、ゆったりとしたシルエットです。
ウエストはベルトループは付いていないアジャスター仕様。
このアジャスターの形状や使われている金具がビンテージのような雰囲気を醸し出してくれていますね。
とはいえ、光沢感のあるメランジ調の生地感も相まって、他では見られない1着になっているかと。
良い意味で物欲を惑わす厄介な存在に、と負けずに追いかけないといけないですね。
惑わす色味、惑わす生地感、惑わす佇まい、そんな惑わす厄介なことが楽しい、と感じさせてくれるULTERIORのMELANGE WOOL GABARDINEのセットアップを是非。
池田