すっ

2025年1月13日

こんばんは。池田です。

今日は成人の日ですが、ご覧いただいている方の中で20歳の方はいらっしゃるのでしょうか。
ご覧いただいている学生の方はいないのでは、なんて勝手に予想してしまっているんですけども。
その真相は明らかにはならないので深掘りはしませんが、成人式、懐かしいですね。
あれからこんなに歳を重ねてしまったか、と。
そうは言うものの、成人式では会場内は満員で入ることができず、外で懐かしい友人などと話しながら終わるのを待ち、式が終わった途端にすっと帰宅した覚えがあります。
式の後は小学校の同窓会のようなものに参加しましたが、喫煙者は喫煙者でまとめられ、結局当時とほとんど同じ面々だったような、違ったような。
あまり記憶に残っていませんが、この同窓会も式同様にすっと帰って他の友人と飲み直した記憶も。
記憶がすっと抜け落ちていて思い出に残っていないことが赤裸々になってしまっていますが、兎にも角にも、新成人の皆さま、ご成人おめでとうございます。

年齢を重ねるごとに記憶がすっ飛んでしまうものだな、と歳のせいにしてしまう中、体調は完全回復と言えるほどの状態になりました。
体調不良なんて本当に久しぶりだったのですが、やはりなかなか辛いものですね。
完全回復して体調はすっきりしてはいるものの、年始から続いている鼻水垂れ流しと痰だけはおさまる気配がありません。
鼻水垂れ流しは寒さもあるので仕方ないとしても、痰だけはどうも許しがたい存在。
喉につっかえた暁にはすっきりしなさすぎてやけになってしまいそうです。
痰が出るのを治す薬を飲み始めたので、どうにかすっと出てきてくれるなり、完全回復してくれるなり、期待するしかありません。
本当に煩わしいので。

痰が出てきてくれた時だけはすっきりするんだけどな、と出そう出そうと努力しながら、本日は山内のノーミュールシング強撚ウールクロスシャツ・アーバン染のご紹介です。
すっとした表情と佇まいがなんとも魅力的な仕上がりかと。

こちらのシャツは羽襟ありのものとスタンドカラーのものから選ぶことができるため、今季はスタンドカラーを選ばせていただきました。
その理由としては、首元をすっきりとさせた方が後述するデザインが引き立ちそうだと考えたり、羽織として着るならスタンドカラーの方が良いかと考えたりしたためです。
これまでスタンドカラーを選んだことがなかったので、山内のアイテムの中では新鮮に見えたりもするのかな、とも考えたり。

そんなわけでこちらのシャツも例に漏れず、過度なデザインを加えることのないすっきりとしたデザインで仕上げられています。
とはいえ、ひと癖加えているところに惹かれてしまうんですよね。
ひと癖の筆頭格は半比翼と言えるような前立て。

比翼のようにボタン全てを隠すことなく、ボタンがすっと隠れようとしているようにも見えるでしょうか。
ちらりとこちらを覗き込んでいるようにも見えるかもしれません。
比翼ほどすっきりとはしていないものの、良いとこどりをしたデザインになっていますね。

加えて、胸ポケットがすっと落ちてしまったかのようにやや低く配されています。
前身頃のラグランがこの配置になる要因にもなっていそうですが、違和感を感じるほどではないにしろ、なんだか下気味かな、と小気味の良さを感じさせますかね。
言われないと気付かない程度のひと癖になっているかもしれません。

(ブランド公式の画像から失礼します。)

また、袖のパターンもひと癖があり、後ろ身頃と袖が地続きとなっており、肩線もないパターンで仕上げられています。
そのため、なんだか不思議なシルエットが生まれ、動きやすさとともに着る人を選ばない仕上がりに。

そこに採用されているのが、葛利⽑織さんのノーミュールシング強撚ウールクロスです。
俗に言うサマーウールですね。
個人的にはサマーウールは春夏には欠かせない生地のひとつ。

その中でもこの生地、とんでもないです。
カシミアのような生地感、というのは少し誇張していると思われるかもしれませんが、そう言いたくなるほどの仕上がり。
着た瞬間のすっと心地良い肌あたりが優しさに溢れているんですよね。
サマーウールに極上だと感じたことはあまりない気がしますが、このサマーウールなら極上と言っても過言ではなさそう。

さらにすっと落ちるような落ち感も非常に魅力的。
この落ち感が綺麗のなんの。
ゆとりをやや持たせたシルエットであるにも関わらず、この綺麗な落ち感によってすっきりとしたシルエットを見せてくれるんですよね。
たまりません。

そこに施されているのがアーバン染めなる流し染め。
自然な流し染めなので、染める際の色味や量、タイミングなどによって仕上がりが異なってくるため、ひとつとして同じものにはなりません。
こちらではムラがあるとまではいかないものの、均一ではない仕上がりも良い表情をしてくれています。

何より個人的に惹かれてしまったのは、流し染めによるこのすっと落ちていくような表情。
ストライプとまではいかないですが、線が縦に走っているような唯一無二な表情がなんとも表現しづらくて惹かれる次第でした。
柄でもないし、ムラでもないし、表現方法がわからずすっきりしませんが、それで良いんです。
他にはない個性とだけ言っておくことにしましょうかね。