頃に
こんばんは。池田です。
遂に昨日首相が決まりましたね。
既に連立が合意されていましたし、もうその頃には決まっていたと言っても良いのでしょうけども。
何はともあれ、初の女性首相というのは新たな歴史として刻み込まれたのかもしれませんね。
数十年前までは男性至上主義とも言えるような時代もあったかもしれませんが、この頃に比べると日本の流れの変化も感じてしまうのかな、なんて思ったり。
その頃に生まれたわけではないのでわからないんですけどね。
女性だから何かということはありませんが、良い方向に導いていただきたいものです。
そういえば生まれた頃には閣僚に女性は選出されていたのかな、と不意に気になってしまっている中、やたらと傷だらけになっているのは、そう、僕です。
まずは先日の土曜日のお祭りの片付け中にラックが線路にはまってしまい、気付いた頃には転んでしまっていました。
さらに昨日は自転車で帰宅中にタイヤが段差にはまってしまったのか、これまた気付いた頃には転げ落ちてしまう醜態ぶり。
いやいや、良い大人とも言える年齢になったにも関わらず、膝小僧と肘小僧が傷だらけ。
子供の頃にはそれも日常に見えていたとは思いますが、こんなおじさんが傷だらけでは何かやらかしてしまったのではないかと思われてしまいそうで不安になってしまいますね。
案の定、涼しくなってくれて長袖によって傷が顕になることがないことが何より。
もし顕になってしまっても見なかったことにしていただければ。


半袖を着る頃に傷だらけにならずよかったな、と安心感を抱きながら、本日はFujimotoのVagabond's AnorakとVagabond's Trousersのご紹介を。
今のような涼しく寒くなる頃には着たくなってしまうこと必至のアイテムたちかと。

セットアップということでいつも通りまずは生地について。
こちらで採用されているのは表地にウール、裏地にコットンとされています。
先週あたりまでの暑さが残る頃には裏地なんて考えたくもなかったかもしれませんが、この涼しく寒くなる頃には既に受け入れ態勢万全といったところでしょうか。

という表地のウール、と見せかけて裏地のコットンからで、コットンを打ち込む工程を挟むことで、コットンがほんのりと表に感じられる生地感に。
そうとはいえ、それを聞いた頃にはそんなような気がしつつも、明らかにコットンが現れた生地感ではないのであまり深く考えなくても良いかもしれません。
他のウールとは少し違うかな、程度の捉え方で良いかと。
さらにこのコットンはシェービングが施されています。
コットンの裏地ともなるとさらさらとした滑らかさは有していないのかと思いきや、しっかり滑らかさを感じていただけるはず。
勝手な予想をしていた頃には思いもしなかった心地良さをもたらしてくれるでしょうね。

一方の表地のウールについてはウール由来の風合いを増すために手揉み加工が施されています。
そのおかげもあって何もしない頃に比べると着込んだような柔らかさが実現しているかと。
ずっしり重みのあるウールはもちろん良いですが、ほんわり柔らかいこの生地感もやはり良いものですね。

その後天日干しされ、生地が乾いた頃にコットンのみ濡らしてタンブラー乾燥が施されています。
故にパッカリングが生まれ、さらに加工が施されない頃に見られることがないであろう表情を見てとれるのではないでしょうか。
やはり藤本さん、ただでは終わらせない姿勢が窺えてしまいますね。
これらは藤本さんご自身が加工場に実際に通っているからこそ実現しています。
もちろんこれまでも只者ではない仕上がりのアイテムたちばかりではありましたが、その頃に比べるとさらに只者ではない仕上がりになっているかと。
自ら学びながら、自ら手作業で仕上げる、いやはや、もう頭が上がりません。
そんな生地を採用したセットアップのそれぞれも見頃になったということで、先にアノラックから。

こちらのデザインソースとされているのが天然素材を使っていた頃に登山者が着ていたもの。
なるほど、天然素材を使っていた頃に登山者が着ていたアノラック、いやいや、まるでそうは見えませんよね。
それでもソースとされていることは間違いないので、そうだと定義づけていただければ。


何はともあれ、ソースのアノラックという大枠から外れることなく、Fujimotoとしては比較的シンプルなデザインとされているでしょうか。
大枠から外れることはないものの、フロントの前立てやポケットでは生地が切り替えられています。
ひと目見て比較的シンプルであると感じた頃に戻ることはできないといったところ。
もちろんこの切り替えが黒のコットンであったならばシンプルであることに違いなかったとは思いますが、ここではフェードさせたコットンとされているので、実にFujimotoらしいと思える要素でしょうね。
ウールの風合いも相まって、新品ぴかぴかの頃には感じることができない着込んだ雰囲気を醸し出しているかと思います。
だからこそ天然素材を使っていた頃に登山者が着ていたアノラックがソースということに納得感を得られるはず。

そして組下のトラウザーズはどちらかというとM-43のようなデザインでしょうかね。
やはりこのウエストやや下から腿にかけて鎮座するフラップポケットがそう思わせる要因。
M-43を穿いたことがない頃には使いづらそうだな、なんて思っていたものの、いざ穿いてみると思いのほか使いやすいんですよね。
ただ手を下ろしただけでポケットに手を入れることができますし。
いや、一度落ち着いて見てみると、M-43だと思っていた頃に感じられなかった違和感が。
それもそのはずで、このフラップポケット、やけに大きい。
もはや一般的に見られるサコッシュなんかよりも大きいような気もしてしまいます。


大きいとはいえ、フラップポケットを拡大させただけだと思ったら大間違い。
このフラップポケットはマチが8cmとられているという代物となっています。
マチが8cmのフラップポケットなんて藤本さんの異常さを感じつつも、その異常さを体感した頃には虜になってしまうんですよね。
明らかに大きいフラップポケットはデザインとしての良い違和感があることはもちろんのこと、バッグを持つ必要がなくなる容量を有しているかと。
これならアイテム名にもある通り、放浪していた頃に穿いておきたかったな、なんて。
もちろん放浪者だった頃なんて存在しないんですけどね。

そしてこのセットアップで共通している点が要所要所がカットオフされているところ。
Fujimotoといえばカットオフとも言いたくなるほどで、この点も曲者であることが感じられるでしょうかね。
これは着込んでいった頃にはぴろぴろとほつれていること間違いなし。


この相変わらずの曲者さには感嘆としてしまうこと必至ではないでしょうか。
涼しく寒くなった頃には着たくなってしまう、いや、涼しくなかろうと着たくなってしまいそうです。
もう涼しく、もはや寒さすら感じるようになっているので着る以外の選択肢はなさそう。
こんなものを見せられてしまっては、自分も欲される頃にすぐに寄り添えるようになりたいものですね。
何も加工しない頃に比べると着込んだような柔らかさが実現した生地感が採用され、ひと目見た頃にすぐには感じられないFujimotoらしい良い違和感を感じさせるデザインで仕上げられることで、涼しく寒くなる頃には着るほかないと思わせてくれるFujimotoのVagabond's AnorakとVagabond's Trousersを是非。
池田

