広さ
こんばんは。池田です。
コレクションサーキットもいよいよパリに切り替わりましたね。
パリではまだ始まったばかりですが、某ブランドのクリエイティブの幅の広さには毎度驚かされてしまいます。
シーズンごとに境を作らずに連続性を持っての提案ももちろん良いのですが、シーズンによってがらりと変えてくるのも見ていて楽しいものです。
とはいえ、画面越しで理解できることは限られているので、あくまで最初は視覚だけで楽しみ、それからメディアで公開されるレポートを読んで理解を深めるのが常。
いざデザイナーの言葉を聞いてみると、本当に思考の広さたるや。
どんな生き方をして、どんな日常を送っていたらそんなことが考えられるんでしょうかね。
凡人の僕には理解が追いつきません。
それはそうですよね。
段々と海外でも日本人デザイナーのクリエイティブの幅広さを認知されてきているのかな、と勝手に嬉しく思っている中、読み返しているシャーマンキングも大詰め。
賛否両論ある作品ではありますが、個人的には否定する気はさらさらありません。
持っているのも完全版ですし。
そんなことはさておき、葉の心の広さにはなんだか羨ましくなってしまいますね。
もちろん、その心の広さに至った経緯には良くない理由があるんですけども。
それでもあそこまでの寛容性を持ち合わせたいものです。
どうなるかはわかりませんが、なんだか世の中のことへの見え方も変わってきそうだな、なんて。
漫画の話から壮大な広さの話になってしまったな、と聡明では決してないことをご理解いただきつつ、本日はkontorのELASTIC YARN RIB KNITのご紹介です。
際立つ広さが特徴的に仕上がった1着。
なんと言っても、このリブ編みの幅広さが目に飛び込んできますよね。
ここまでの広さを有するリブ、なんて大胆。
もはやリブには見えないほどではないでしょうか。
リブ編みなので表目と裏目が存在するものの、表目の幅広さ故に、裏目が埋没してしまい顔を覗かせていない部分も見られるかと思います。
ただ、着ている時やハンガーにかかっている時には、下への重力によってやや伸びが発生するために、首や肩の周辺では裏目が顔を覗かせてくれますよ。
それ以外でも、ポケットに手を突っ込んだり、何かの動作をした時なんかにも覗かせてくれるかと。
デザインとして特徴的なことはもちろんですが、リブの良さとして伸縮性も外せないですよね。
ぐいんとしっかり伸び縮みして横に広さをもたらしてくれるので、着やすいことは間違いないかと。
後述もしますが、そこまで身幅などの広さは取られていないシルエットではありますが、リブ編みのおかげで煩わしさは全く感じさせません。
そこに採用されているのはポリエステル100%の生地。
ニットとなると多くがウールやコットンを採用するかと思いますが、化繊の場合はより気負いなく着ることができるのではないでしょうか。
化繊らしい軽さであったり、耐久性であったり、安心して着ていただけるかと。
さらに言えば、洗濯機で洗えますので、がしがし着てあげてください。
また、ウールやコットンではなかなか見られないのが、このやや艶の表情。
艶があるとはいえ、いやらしいほどに艶々しているわけではなく、ほんのりと感じられる程度なので、あからさまでわざとらしいなんてことはありません。
もしかしたらお気遣いがお上手な存在かもしれません。
なぜお上品そうな言い方をしているのかはわかりませんが、それは無視して上述したシルエットについて。
kontorにしては珍しいかもしれませんが、身幅の広さやアームの広さなどはそこまで広くはありません。
着丈も同様ですね。
加えて、首元は詰まった設計になっているので、全体的にすっきりとした佇まいを感じられるでしょうか。
さらにそのすっきりさに拍車をかけているのが、この縦に流れ落ちる大胆なほどの幅広さを有したリブと言えそうです。
そして色味はCHARCOALとBLACKの2色、だったのですが、昨日BLACKが旅立ってしまったため、CHARCOALのみ。
CHARCOALは無彩色というよりも、使われているポリエステルだからなのか、ほんのりネイビーがかったような色味となっています。
僕の中でのほんのり中のほんのり程度なので、基本的にはチャコールとご認識いただければ。
1色のみと選択肢に広さはありませんが、kontorらしさのある色味ですし、合わせるアイテムの幅広さも持ち合わせているかと。
これからはより選択肢の幅広さをもたらせるようにならないと、と気を引き締めていく所存です。
大胆なほどに際立つリブの幅広さを有したデザインで、着る場面も合わせるアイテムも選択肢の広さをもたらしてくれるkontorのELASTIC YARN RIB KNITを是非。
池田