携えて
こんばんは。池田です。
今日は雨予報に加えて、かなり気温が下がりましたね。
もう昼間でもシャツ1枚だと肌寒いと感じてしまうぐらい。
涼しくなるのは良いものの、営業終了あたりの時間に雨マークがついており、なんとか降らずに帰らせてほしいものです。
念の為、合羽代わりにしているゴアテックスのアウターは携えてはいるものの、雨の中で自転車に乗るのはもちろん嫌ですし。
気温が高い時は、帰るだけだし濡れても問題なし、としていましたが、流石にこの気温で濡れて帰ると風邪をひきそうなので、合羽を携えておくのは必須ですね。
多少荷物になろうとも。
涼しくなってきて秋を感じていたところ、長らく祖母に会いに行けていないな、と申し訳なさに駆られています。
コロナウイルスの状況もあったりで、なかなか行けずにずるずると引きずってしまいました。
そろそろ手土産でも携えて会いに行かないとですね。
忘れ去られてしまうのは嫌なので。
なんて考えている内に年末年始になっていそうですけど。
甘いもの好きの祖母には和菓子でも携えて行こうかな、と計画しながら、本日はFujimotoのOver Dyed Padding Jacket "FLOWER"とSP Padding Jacket "FLOWER"のご紹介を。
優しさを携えて仕上がった、そんなアイテムたち。
こちらの2型は同様のデザインで生地違いとなっています。
中綿の入ったショート丈のジャケット。
Fujimotoらしく袖は長め、一方で丈はかなり短め、と差をつけてバランスがとられています。
今季の他のアイテムでは袖や丈が長めのものが多く展開されていることもあり、袖を折ったりなどしてレイヤードを楽しんでもらいたい、と藤本さんが仰られていました。
にも関わらず、袖を折って撮影していない自分に喝を入れないといけませんね。
その長めの袖に携えているのが、刺繍による翼。
既にご説明済みなので、詳細は省いてしまいますが、この翼などは立ち止まってしまっている藤本さんの友人などに向けられたものです。
同色での刺繍となっているため目立ちすぎず、メッセージ性のある良い主張をもたらしてくれていますね。
優しさを携えてコレクションを考えている藤本さんの姿を想起させてくれるようなデザインでしょうか。
また、使われているボタンも特徴的。
主に貝釦が使われてはいますが、トップボタンのみユーロビンテージのボタンを使用しています。
これは上野のボタンのみを扱っているお店で見つけたとのこと。
ボタンのみ、と書きつつ、若干記憶が曖昧なので、もしかしたら他の商材も扱っているかも、と小耳に挟む程度で。
特徴的なトップボタンとなっているため、トップボタンのみ留めて着るスタイルも良いかもしれません。
こちらも撮影しておらず申し訳ないです。
気を取り直して、生地について。
まずはOver Dyed Padding Jacket "FLOWER"から。
どちらもコットンとシルクの混紡生地になっているのですが、こちらはコットンの割合が高くて77%、シルクが23%となっています。
Fujimotoらしく製品染めが施されているのですが、中綿が入っているため、ただの製品染めではありません。
通常であれば中綿入りのものを製品染めすることはないので、藤本さんが実現のために頼み込んだんだろうな、と想いを馳せてしまいますね。
製品染めされてからは洗いもかけられており、ペンキを塗ったような生地感に仕上げられています。
この生地感はどこかあの某ブランドを彷彿とさせるような仕上がりかと。
シルク混の生地を製品染めする贅沢加減も良いですね。
ちなみに色味はWhiteのみをセレクトしています。
そしてSP Padding Jacket "FLOWER"。
こちらはシルクの割合が高く、シルクが52%、コットンが48%となっています。
製品染めと比較すると、柔らかく、滑らかな生地感となっており、品のある印象を受けるでしょうか。
ただ、加工などを施さないこの生地の場合、キックバックがなく、藤本さんが考える理想とは違ったとのこと。
そこでその理想を実現するために、シルクを叩くことによって、キックバック、弾力のある生地に仕上げられています。
表現として合っているかわかりませんが、このもちもちとした生地感が非常に心地良いんですよね。
製品染めの硬めの生地感とは全く異なる魅力があるなと。
デザインも、生地も、Fujimotoらしくて良いな、と思ってはいつつ、これだけでは終わらないんですよね。
加えて、裏地にも藤本さんの優しさが携えてあります。
今季のモチーフである、翼、花、そしてメッセージ、それらがプリントされたパッチ。
優しさを携えていることを自身からあからさまに伝えるのではなく、感じ取ってもらう、そんなところでしょうか。
表には出ないにも関わらず、裏地に縫い付けるこだわり。
組紐など含めてこういった部分は工賃として換算されていないはずなので、もう頭が上がりません。
価格が上がっても良いのに、なんて考えてしまいます。
こんなにも優しさを携えている人柄には憧れしか抱かないな、なんて感傷に浸ってしまいそうです。
随所に藤本さんが携えている優しさ、人柄を感じることができるFujimotoのOver Dyed Padding JacketとSP Padding Jacket "FLOWER"を是非。
池田