退廃
こんばんは。池田です。
今日は本当に一気に冬になってしまった、と感じてしまうほどの気温ですね。
そろそろ暖房も考えて良さそう。
暖房を付けるとさらに乾燥してしまうので、今の手の乾燥状態を治さないとさらに退廃してしまいそうです。
かなり治ってきてはいるので、退廃してしまう前に潤いを手に入れなければ。
そんな寒い中、営業前には甥っ子たちが遊びに来てくれました。
甥っ子たちに癒されてからオープンするのは気分が良いものですね。
疲れて退廃的な状態の心も洗われたかのようです。
実際は全く退廃状態ではないんですけどね。
そんなこんなで、甥っ子たちと束の間の交流をするために30分早く閉めてしまうので、ご了承ください。
ちびっ子の肌はもちもちしていて退廃なんて縁遠いな、なんて羨みながら、本日はFujimotoのBroken Hoodie and Mini Bagのご紹介です。
まさに退廃の美。
見てわかるように、スウェットから切り離されたかのようなフーディです。
スウェットがセットになっているわけではなく、あくまで単体。
このようにフーディのみ展開しているブランドは多くはなくとも見かけることがありますが、それとは異なる実にFujimotoらしい仕上がりになっているかと思います。
フーディから長く取られた部分や背面に残された部分はカットオフの仕様です。
自ら切って何も処理していないようなこの状態はまさに退廃的。
カットオフにすることでくるっとカールしているのも特徴的ですね。
Fujimotoのアイテムではもはやお馴染みになってしまっているかもしれませんが、ドローコードは藤本さんお手製の組紐。
かなり長めになっているのもFujimotoらしく感じられるかと。
改めて手作りしていることを考えると、やはりもう少し金額を上げたほうが、とお節介が働いてしまいそうです。
長く取られた部分をなんて呼ぶか定かではないのですが、ここではリボンにでもしましょうか。
このリボンはもちろんそのまま垂らしても良いですし、スカーフのように結んだりしても良いですね。
ただ、スカーフのような使い方だけで終わらないのがたまらないところ。
まず、藤本さんお手製の長い組紐を少し絞ります。
そしてリボン部分を結んで、背面に残された部分をフラップのようにすると。
アイテム名にもある通り、バッグに様変わり。
ショルダーバッグのように斜め掛けも良し、ウエストに巻いても良し、です。
これたまらなくないですかね。
展示会で見た瞬間に心を奪われてしまいました。
ただ、製作段階ではフーディとしての機能しか想定していなかったみたいです。
LOOK撮影時にバッグとしても使えることに気付き、フーディ兼バッグとして展開することに。
この偶発的である点も心を惹かれる要因であるとともに、藤本さんのスタイリングの妙が凄まじいな、と改めて感じさせられました。
僕がその立場だとしたら、確実に気付けなかっただろうな、と自分の頭の堅さに心が退廃してしまいそうです。
僕の心は置いておいて、フーディ部分に関しても一部カットオフした退廃デザインになっています。
ここがカットオフされていることも、ただのフーディではなく一癖ある雰囲気を出してくれていますね。
使われている生地は厚手の裏毛のスウェット地で、フード部分は2枚仕立てになっているので、しっかりボリュームがあり、立体的に立ち上がってくれています。
そのため、秋冬のアウターを合わせても存在感が薄まることなく構えてくれるはず。
そして色味は製品染めによるBlackの1色。
Blackとは言っても、かなりフェードしているかのような加工を施した退廃的な色味。
スウェットは着古したから試しに切ってみた、とでも言いたそうな表情でしょうか。
このフェード感はFujimotoのアイテムはもちろんのこと、古着と合わせても確実に良い雰囲気が出るでしょうね。
肌は退廃しても心は退廃させてはいけない、と言われているのかもしれません。
退廃したデザイン、退廃した仕様、退廃した色味、Fujimotoならではの退廃の美が感じられるBroken Hoodie and Mini Bagを是非。
池田