過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

過ぎ

こんばんは。池田です。

そういえば某番組の古着屋さん特集がかなり話題になっていたので見てみました。
SNSでそれは言い過ぎでは、という意見も見たりしていましたが、結論としては面白過ぎましたね。
僕は古着業界に属しているわけではないのでここで意見を書いたりするのは避けますけども。
それにしても出演していた4人の粒が立ち過ぎてるのなんの。
想いや運営手法、人柄、などなどがそれぞれ異なるところが良かったのかもしれませんね。
良い面よりも悪い面の方が多過ぎたようにも思ってしまいますが、それは反面教師として活かしていこうかなと。

もう1回見るのは流石に見過ぎかな、と見たい気持ちを抑えきれない中、展示会周りも終盤戦に突入しています。
残すところ3つほど。
まだ全て周りきったわけではないですが、それぞれ良過ぎてオーダーには困ってしまいますね。
既にオーダーを確定させているのが大半ですけども。
迷い過ぎてしまうオーダーと同時に、新たなご縁にも恵まれ、来季はより一層充実したセレクトが叶いそうです。
これまでにはなかった雰囲気が出せるかもしれません。
もはやオーダー数が増え過ぎて潰れてしまうかもしれないですけどね。
そうはならないように精進していくのみ。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

潰れてしまうなんて全く言い過ぎではないんだよな、と覚悟を持ちながら、本日はFujimotoのFaded Anorak Coatのご紹介を。
やり過ぎているからこその魅力溢るる仕上がりかと。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

Fujimotoの25SSのご紹介は初ですので、まずは今季のテーマについて。
先日の入荷時にInstagramでも書かせていただいたものに少し付け加える程度はしたりと長過ぎるかもしれませんがお許しを。
それと毎シーズンのことですが、ブランド公式としてテーマを公にしているわけではないので、僕が展示会で伺ったお話を僕なりの解釈で書かせていただきますので、その点もご了承ください。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

今季のテーマとされているのが『FADE』。
ただ、今季は具体的な小説などから大々的に落とし込まれているわけではなく、藤本さんご自身のあるがままの姿を見せるコレクション。
これまではLOOKを思い浮かべた上でそれぞれのアイテムに落とし込でいるものの、今季は具体的に思い浮かぶことはなくぼやっと霞んでいたとのこと。
ただ、それはネガティブな状況ではなく、次に向かおうとしていると感じられ、変化が訪れる示唆とも捉えられたそうです。

そんな中で今季はFujimotoの地力を見せるために最も洋服に向き合って製作されました。
小説から落とし込まれていないとは言ったものの、60-70年代の写真から影響を受けたとのことでした。
具体的にはprovokeという写真集や森山大道、中平卓馬などの写真家で、写真としてというよりもいち作品として影響を受けられたとのこと。
それらの写真は非常にグラフィカルでコントラストが効いており、そういった要素が今季のアイテムの中で見て取れるかと思います。
加えて、ポラロイドのざらついていてぼやけている点も挙げられていました。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

そしてLOOKについては、当日はまさかの台風。
強風に豪雨に苛まれた撮影で洋服たちはぐずぐずの状態だったようですが、それにある種で今季らしさを見出し、撮影に臨んだとのことでした。
毎度の如く、何が写っているのか定かではありませんが、コレクション製作の当初の藤本さんの頭の中が霞んでいるさまが表れているのかもしれませんね。
何はともあれ、今季もたまりません。

というわけで、少々長過ぎたかもしれませんが、ここから本題に。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

こちらはアイテム名にもある通り、アノラックとして仕上げられています。
ただ、コートとも名付けられているだけあり、アノラックにしては丈が長過ぎると言っても過言ではないでしょうか。
故にパンツを合わせたスタイルとしてご紹介しづらいことはご愛嬌。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-
 
過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

アノラック、コートとは言ったものの、レイヤードしたような1着ではなく、それぞれ分けることができるようになっています。
1度で2度美味しいと言いますか。
何を言っているのかわからな過ぎますね。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

それは無視しまして、上物のフーディについては裾や袖がカットオフ、所々にダメージ加工が施され、さらに左右非対称とされています。
このカットオフやダメージ加工については藤本さんご自身で破壊するかの如く手作業で施されたもの。
相変わらず手が込み過ぎていて戦々恐々としてしまいそうです。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

このカットオフは藤本さんの頭の中が霞んでいるさまを表している、といったところでしょうか。
佇まいとしては戦々恐々としてしまいそうではありますが、藤本さんの温か過ぎる性格を踏まえると、その対照的なところに惹かれてしまうのかもしれません。
念の為注釈しておきますが、本当に藤本さんは温かな方なのでね。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

ご理解いただいたということで、さらに左右非対称とされることで天邪鬼な性格を持ち合わせているように感じられるでしょうか。
決して藤本さんが天邪鬼ではないとは思いますが、それよりも左右のコントラストの差を生み出していると言えそうです。
左右非対称なのは丈だけでなく袖もですし、ファスナーも斜めですし、差を感じさせ過ぎますね。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

その上物フーディはリネン100%の柔らかさのある生地感となっています。
一方で斜めに配されたファスナーは硬めのものを採用し、ここでも質感のコントラストを感じていただけるかと。
もちろん硬過ぎるわけではありませんが、それなりの硬さは有しているので、よりコントラストを感じていただけるのではないでしょうか。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

もちろんセットでなくとも単体としてレイヤードを楽しめますのでね。
丈が短過ぎるが故にレイヤードが捗ること間違いなしですし、どことなく蝙蝠にも見えてきたり。
蝙蝠のように飛ぶことができませんが、単体なら自転車乗りの僕でも楽しめそうだな、なんて欲が過ぎますね。
すみません。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-
過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

なんとかその欲を消し去ろうとしつつ、それを下支えしているプルオーバーは長過ぎると言っても過言ではないVネックのもの。
こちらは上物と比較するとシンプルではありますが、そこはFujimoto、Vネックにもしっかりカットオフが施されています。
上物をレイヤードしてしまったらほとんど見えないにも関わらず、ここでもらしさを出してくるあたり、流石過ぎますね。
ちなみに私物のパンツがシワシワ過ぎるのは、自転車のチェーンに巻き込まれないようにベルトで留めていたらついてしまっただけなのでお気になさらず。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-
ぎゅっ
 
過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-
きゅっ

珍しくポケットに手を突っ込んでいませんが、両サイドにはポケットとともに平紐が備わっています。
ここでは前しか結んでいませんが、背面も結べるよう左右それぞれ2本ずつあるので、後ろも結んでぎゅっとさせ過ぎるのも良さそうですね。
ポケットについては備わっていたことを忘却していたことは秘密にしておきます。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-
 
過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

上物とのセット、単体はもちろんのこと、上物同様にレイヤードが捗ることは見てわかる通り。
フロントから覗くカットオフVネックや長過ぎる丈であるが故にレイヤードするだけでただならぬ雰囲気を出してくれているでしょうか。
本当にこれで自転車が乗れたなら、と嘆いてしまっても大袈裟過ぎませんよね。
残念。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

また、こちらではウールとリネンの混紡生地となっており、ぴしっとしているわけではなく、ややシワ感がある表情かと。
ぴしっと伸びてても良いとは思いますが、上物のリネンに合わせるのであればこのままの生地感が合っているような。
だからこそこのやさぐれたような雰囲気を感じられるのかもしれません。
それに合わせてパンツもシワを出した、とは言い過ぎなので言わないことにしておきます。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-

いやはや、何も捻ることなく言ってしまえば、単純に格好良過ぎますね。
あえて表現するなら僕が大好きな某SF映画の衣装といったところでしょうか。
それは言い過ぎかもしれませんが、兎にも角にも雰囲気が抜群です。
これを着ている方と街中ですれ違ったらつい振り向いてしまいそうですね。
それは僕だけかもしれませんが、これを着て颯爽と歩くだけでただならぬ雰囲気を出すことは間違いないかと。

過ぎ|Faded Anorak Coat|Fujimoto 25SS|えん -en-
Faded Anorak Coat ¥151,800 (in tax)

時にはやり過ぎなぐらい突き抜けた方が良い時もあることを示してくれているのでしょうか。
壊し過ぎたかのようなカットオフやダメージ加工が施され、長過ぎるほどのレイヤードをすることで、ただならぬ雰囲気が出過ぎているFujimotoのFaded Anorak Coatを是非。

池田

online

Instagram

ブログに戻る
  • まず|T SHIRT B|POLYPLOID 25AW|えん -en-

    まず

    まずはこれから。

    まず

    まずはこれから。

  • において

    において

    こんばんは。池田です。 何やら西日本から梅雨が明け始めてきましたね。例年においてはもう少し長い気がしますし、実際もう少し長いはず。もちろん梅雨明けすることは喜ばしい限りではありますが、気温においてはまるで喜ばしくないですよね。もはや真夏の様相を呈してしまっているものの、さらに気温が高まるともなるともう危険でしかありません。ここ数年の春においても春ものを着る機会が少なかったところ、今年はさらに少ない、というよりもほとんどなかったですね。来年からはいよいよ二季が現実味を帯びてくることを予想しておきます。 二季が現実味を帯びてきようとも季節においては抗えないな、と肩を落としている中、先日の定休日には過酷な胃カメラと対峙してきました。もう辛さにおいては過去最も辛いと言っても過言ではないと思っている胃カメラ。案の定辛すぎましたし、案の定涙が溢れました。その辛さの後の検査結果も緊張してしまいましたが、結果においては健康体。ひと安心です。もし結果が悪くて営業できなくなってしまっては元も子もないですし、もしかしたらお酒が飲めなくなってしまうと考えると生き甲斐がなくなってしまうのでね。とはいえ、毎年お酒においては控えるように言われているのでほどほどにしておくことにします。   お酒を控えるという発言においてはまるで信憑性を感じさせない気もしながら、本日はBlanc YMのSILK COTTON SKIPPER SHIRTSのご紹介を。Blanc YMにおいては欠かせない存在の1着かと。 Blanc YMのアイテムは初めてのご紹介にはなりますが、Blanc YMのご紹介においては『始め』に書かせていただいているので気になる方はご覧いただければ。ご紹介とまでは言えない内容かもしれませんが悪しからず。 ということで、こちらのスキッパーシャツはBlanc YMにおいて定番アイテムとして展開されています。Blanc YMを既にご存知の方々からしたら、とやかく僕が書く必要がないほどの存在とも言えるかもしれませんね。それほど確立した存在ではないかと。 デザインにおいては至極シンプルと言えるでしょうか。もちろんシンプルであることは否定できませんが、それだけに留まることはもちろんありません。それだけに留まっていたらセレクトなんてしないので当たり前ですかね。 そんなこんなで見ていただければわかるかと思いますが、シンプルなだけに留まらないと感じさせるのがこのたっぷりとしたシルエット。ワイドシャツとアイテム説明にもある通り、ワイドシャツという名に偽りなしと言えるのではないでしょうか。ことスキッパーシャツにおいて抜けた雰囲気を欲してしまう僕としては、これぞ求めていたもの、と感じてしまいます。   と、ここで終わらないのがこのスキッパーシャツの魅力。通常においては前身頃と後ろ身頃の生地幅は同等程度もしくは後ろ身頃がやや幅広め、という設計が多いかと思います。ただ、このスキッパーシャツにおいては後ろ身頃の生地幅をたっぷりとることで、背面がふわりと膨らみのあるシルエットをもたらしてくれています。試しにポケットに手を突っ込んでみるとたっぷりさがわかりやすいでしょうか。   前後の身頃が同等程度のシャツにおいては背面のサイドタックの恩恵を感じづらいかもしれませんが、このたっぷりの後ろ身頃そもった設計においてはしっかりタックが入れられていることがわかる佇まいになっているかと思います。これも膨らみとともに独特なシルエットを描き出してくれるかもしれませんね。   他の設計部分においてはアームホールがぴんと直線的に走っている点も特徴的かと。身頃のふわりと膨らみあるシルエットとは打って変わっているとも言えそうです。ともなると、袖を捲らずに、むしろボタンを外してだらんとさせたくなってしまうかもしれません。なんて言いながら、僕はことシャツにおいてはボタンを留めずにだらんとさせるスタイルが好きなので、そうしたくなってしまうこと必至なんですけどね。 そこに採用されているのがシルクとコットンの混紡生地となっています。もしよくこの『はなし -diary-』をよくお読みいただいている方がいらっしゃったら、いや、いないか、というのはさておき、数ある生地において僕の最も好みであると言っても過言ではないのがシルクとコットンの混紡生地なんですよね。デザイナーの宮内さんにおいても好みの生地とのことで、案の定僕の好みに刺さりに刺さってしまったわけです。 この刺さりに刺さった生地のシルクについては生産時にどうしても出てしまう棉を使った短めなシルクノイル糸となっています。であるが故に、ネップやムラが生じる生地感に。これがとにかくたまりません。この生地感においては画像ではお伝えしづらいのですが、実物を見ていただければ間違いなく見てとれるネップ感のある表情に仕上がっているので是非実物をご覧いただければと。 それらのネップやムラのある生地感に加えて、ほわりとした空気を含んだような心地良さももたらしてくれています。シルエットに膨らみを感じさせるだけでなく、生地感においても膨らみを感じさせてくれ、より柔らかな存在に昇華した仕上がり。これはネップによる良い野暮感がありつつも軽やかな立ち振る舞いをしてくれており、もう文句なしですね。 シルク混ということもあり、秋冬ものにおいて欠かせない保温性があるだけでなく、通気性も持ち合わせているので真夏以外は着ていただけるかと思います。流石に真夏は厳しいようにも思いつつ、インナーにタンクトップなんかを差し込んでいただければ今の時期も着ていただけるような、厳しいような。薄手ではないのでもしかしたら今の時期も厳しいかもしれませんが、室内で過ごす時間が多い日であれば着ていただける、かなと。 上述したようにシルク混のほわりと膨らみある柔らかな生地が採用されていることに加え、実は設計においても生地の切り替えが少なくなっているため、綺麗な落ち感を映し出してくれているんですよね。シルエットに膨らみがあるとは言ったものの、この落ち感によって愛らし過ぎる印象は受けないはず。むしろ品さえ感じさせる佇まいになっているかと思います。...

    において

    こんばんは。池田です。 何やら西日本から梅雨が明け始めてきましたね。例年においてはもう少し長い気がしますし、実際もう少し長いはず。もちろん梅雨明けすることは喜ばしい限りではありますが、気温においてはまるで喜ばしくないですよね。もはや真夏の様相を呈してしまっているものの、さらに気温が高まるともなるともう危険でしかありません。ここ数年の春においても春ものを着る機会が少なかったところ、今年はさらに少ない、というよりもほとんどなかったですね。来年からはいよいよ二季が現実味を帯びてくることを予想しておきます。 二季が現実味を帯びてきようとも季節においては抗えないな、と肩を落としている中、先日の定休日には過酷な胃カメラと対峙してきました。もう辛さにおいては過去最も辛いと言っても過言ではないと思っている胃カメラ。案の定辛すぎましたし、案の定涙が溢れました。その辛さの後の検査結果も緊張してしまいましたが、結果においては健康体。ひと安心です。もし結果が悪くて営業できなくなってしまっては元も子もないですし、もしかしたらお酒が飲めなくなってしまうと考えると生き甲斐がなくなってしまうのでね。とはいえ、毎年お酒においては控えるように言われているのでほどほどにしておくことにします。   お酒を控えるという発言においてはまるで信憑性を感じさせない気もしながら、本日はBlanc YMのSILK COTTON SKIPPER SHIRTSのご紹介を。Blanc YMにおいては欠かせない存在の1着かと。 Blanc YMのアイテムは初めてのご紹介にはなりますが、Blanc YMのご紹介においては『始め』に書かせていただいているので気になる方はご覧いただければ。ご紹介とまでは言えない内容かもしれませんが悪しからず。 ということで、こちらのスキッパーシャツはBlanc YMにおいて定番アイテムとして展開されています。Blanc YMを既にご存知の方々からしたら、とやかく僕が書く必要がないほどの存在とも言えるかもしれませんね。それほど確立した存在ではないかと。 デザインにおいては至極シンプルと言えるでしょうか。もちろんシンプルであることは否定できませんが、それだけに留まることはもちろんありません。それだけに留まっていたらセレクトなんてしないので当たり前ですかね。 そんなこんなで見ていただければわかるかと思いますが、シンプルなだけに留まらないと感じさせるのがこのたっぷりとしたシルエット。ワイドシャツとアイテム説明にもある通り、ワイドシャツという名に偽りなしと言えるのではないでしょうか。ことスキッパーシャツにおいて抜けた雰囲気を欲してしまう僕としては、これぞ求めていたもの、と感じてしまいます。   と、ここで終わらないのがこのスキッパーシャツの魅力。通常においては前身頃と後ろ身頃の生地幅は同等程度もしくは後ろ身頃がやや幅広め、という設計が多いかと思います。ただ、このスキッパーシャツにおいては後ろ身頃の生地幅をたっぷりとることで、背面がふわりと膨らみのあるシルエットをもたらしてくれています。試しにポケットに手を突っ込んでみるとたっぷりさがわかりやすいでしょうか。   前後の身頃が同等程度のシャツにおいては背面のサイドタックの恩恵を感じづらいかもしれませんが、このたっぷりの後ろ身頃そもった設計においてはしっかりタックが入れられていることがわかる佇まいになっているかと思います。これも膨らみとともに独特なシルエットを描き出してくれるかもしれませんね。   他の設計部分においてはアームホールがぴんと直線的に走っている点も特徴的かと。身頃のふわりと膨らみあるシルエットとは打って変わっているとも言えそうです。ともなると、袖を捲らずに、むしろボタンを外してだらんとさせたくなってしまうかもしれません。なんて言いながら、僕はことシャツにおいてはボタンを留めずにだらんとさせるスタイルが好きなので、そうしたくなってしまうこと必至なんですけどね。 そこに採用されているのがシルクとコットンの混紡生地となっています。もしよくこの『はなし -diary-』をよくお読みいただいている方がいらっしゃったら、いや、いないか、というのはさておき、数ある生地において僕の最も好みであると言っても過言ではないのがシルクとコットンの混紡生地なんですよね。デザイナーの宮内さんにおいても好みの生地とのことで、案の定僕の好みに刺さりに刺さってしまったわけです。 この刺さりに刺さった生地のシルクについては生産時にどうしても出てしまう棉を使った短めなシルクノイル糸となっています。であるが故に、ネップやムラが生じる生地感に。これがとにかくたまりません。この生地感においては画像ではお伝えしづらいのですが、実物を見ていただければ間違いなく見てとれるネップ感のある表情に仕上がっているので是非実物をご覧いただければと。 それらのネップやムラのある生地感に加えて、ほわりとした空気を含んだような心地良さももたらしてくれています。シルエットに膨らみを感じさせるだけでなく、生地感においても膨らみを感じさせてくれ、より柔らかな存在に昇華した仕上がり。これはネップによる良い野暮感がありつつも軽やかな立ち振る舞いをしてくれており、もう文句なしですね。 シルク混ということもあり、秋冬ものにおいて欠かせない保温性があるだけでなく、通気性も持ち合わせているので真夏以外は着ていただけるかと思います。流石に真夏は厳しいようにも思いつつ、インナーにタンクトップなんかを差し込んでいただければ今の時期も着ていただけるような、厳しいような。薄手ではないのでもしかしたら今の時期も厳しいかもしれませんが、室内で過ごす時間が多い日であれば着ていただける、かなと。 上述したようにシルク混のほわりと膨らみある柔らかな生地が採用されていることに加え、実は設計においても生地の切り替えが少なくなっているため、綺麗な落ち感を映し出してくれているんですよね。シルエットに膨らみがあるとは言ったものの、この落ち感によって愛らし過ぎる印象は受けないはず。むしろ品さえ感じさせる佇まいになっているかと思います。...

  • 始め|Blanc YM|えん -en-

    始め

    お取り扱い始めます。

    始め

    お取り扱い始めます。

  • 刻む|Over Dyed Highneck L/S Tee|Fujimoto 25SS|えん -en-

    刻む

    刻むに刻んだもの。

    刻む

    刻むに刻んだもの。

1 4