諦め
こんばんは。池田です。
今日は生憎の天気ではありますが、ようやく秋らしい気温になってくれましたね。
昨日までは秋らしさなんて微塵も感じられないような残暑だったので、秋らしくなるのは当分先になってしまうと諦めかけていましたが、雨のおかげで念願叶った模様。
いつもの調子でシャツで来てしまい、少し肌寒さを感じてしまっているものの、それはそれで残暑の終わりを感じられて良かったかもしれません。
明日からは軽めのアウターも着てしまおうかと画策してしまいますね。
こればかりは昨年は手を出すことを諦めざるを得なかった23AWのアイテムにも手が伸びてしまいそうです。
流石にそろそろ時効ですよね。
時効という表現が正しいかは抜きとして、何に手を出そうか熟考しようかと。
夜は降らないことを信じて合羽を持ってきていないから雨が降ってたら濡れないことを諦めないとな、と予報が当たることを祈っている中、久しぶりに甥っ子たちが実家に泊まりに来るとのこと。
なんだかんだで久しぶりな気がするので、会えることが楽しみです。
もちろん土日ともに営業しなければいけないですし、長く戯れることは諦めねばならないのですが。
というわけで、甥っ子たちは近所の神社でのお祭りに行くみたいです。
夕方までは雨予報なので、もしかしたら今日は行くのを諦めなければならなそうなんですけども。
どうにか止んで楽しんできてほしいものです。
相変わらず僕は一緒に行くことを諦める以外に選択肢がないことを憂いてしまうしかありません。
もう少し年齢を重ねれば少し遅くまで遊べるようになると思うので、それを気長に待つことにしましょうかね。
せっかく甥っ子たちが泊まりに来ているなら、19時あたりに誰もいらっしゃらなければそこで諦めて帰宅しようか、と画策しながら、本日はINNATのHAND-DYED MOUNTAIN DOWN COATとHAND-DYED FISHING DOWN VESTのご紹介です。
どうも諦めない選択肢を模索したくなる仕上がりかと。
まずは共通している生地について。
COLLECTION 04までは実現できず諦めていたダウンアイテムの製品染め、それがCOLLECTION 04では実現にこぎつけ、今季は小物類だけではなくダウンコートとダウンベストに。
いやはや、小物以外の洋服としてこれが実現できたことは歓喜ものではないでしょうか。
少なくとも僕は歓喜感涙。
その製品染めはCOLLECTION 04と同じく、ベンガラ染めによって施されています。
ベンガラ染めに使われているのは岡⼭県⾼梁市で銅の鉱⼭の副産物として使⽤されている⼟中の鉄が酸化した顔料。
それを職人さんが手染めで1点1点施して実現に至ったわけですね。
やはりここでの魅力はムラのある色味と言えるのではないでしょうか。
ムラが生まれる要因として、表地のコットンとナイロンの混紡生地であるという点が挙げられます。
異なる生地のため染まり具合に差が生まれることによってこのムラのある色味に。
遠くからそんなの予想できる、という声が聞こえてきそうですが、当たり前のように予想されてしまうことは諦めておきます。
下を向かずに続けます。
加えて、上述したように職人さんによる手染めという点もムラが生まれる要因。
これまた当たり前のように予想されてしまうことを諦めねばならなそうですね。
それでも下を向かずに続けるとして、これらのムラが生まれる要因が重なることによって、どこか深みのある色味に染まっているかと思います。
ただ、ムラというよりもシミとも捉えられるような部分があることも事実です。
こればかりはその事実は諦めて受け止めていただくほかないのですが、個人的にはこういった部分も良い個性だと感じてしまうもの。
何と言っても、同じアイテムだとしても異なる表情に仕上がっているわけですし。
それ故にこの1着に愛着が湧くと言っても過言ではないはず。
人間も何事も完璧にできることなんて諦めないといけないですし、それよりもそれぞれの個性を伸ばした方が良い、ということで。
口うるさい人は一旦退場していただくとして、このムラのある表情であったり、あえて伸ばしていないシワのある表情であったり、こういった表情にはINNATらしさを感じざるを得ませんよね。
すんと背筋を伸ばしたり、どうにかやり遂げようと努力したり、そういった姿勢を続けることを諦めたかのような抜け具合。
もちろん良い意味でですし、それが何よりの魅力ではないでしょうか。
少なくとも僕はそう感じている次第。
というわけで、そんな表情に仕上がったダウンを使用したコートとベスト。
まずはダウンコートから。
こちらのソースとなっているのは80年代のアウトドアブランドのマウンテンパーカーです。
近しいデザインのものは多くありますが、恐らくあのブランドのものだろうな、と勝手に予想していまいますが、真実を知るのは諦めましょう。
知らない方が良いこともあったりしますし、なんて思ってはいるものの、デザインをそのままダウンコートにしているわけではありません。
オリジナルのマウンテンパーカーのあくまで雰囲気のみを踏襲しつつ、ダウンコートとして仕上げられています。
大きめのポケットからマウンテンパーカーの雰囲気を感じられるでしょうかね。
また、それ以外では2枚袖のラグラン仕様になっていたり、アームにはタックが入っていたり、と動きやすい仕様に調整がされています。
フードについては取り外しできるので、スタイルや気温によってそれぞれ楽しんでいただければ。
取り外しが面倒、なんて方は、その楽しみ方を諦めて、ひとつのスタイルを全力で楽しんでください。
一方のダウンベストのソースとされているのが、50年代のフィッシングベスト。
フィッシングベストをソースとしたアイテムはCOLLECTION 05でも展開がありましたが、個人的にフィッシングベストはアウトドアアイテムとしての雰囲気が強すぎて苦手なため、セレクトすることを諦めざるを得ませんでした。
ただ、今季はフィッシングベストでありながら、そこまでのアウトドア要素を良い意味で感じられなかったので諦めることなくセレクトした次第。
そんなわけで、先シーズンはフロントの立体的なポケットが特徴的なデザインではありましたが、今季は山型のポケットが特徴的かと思います。
これはフロントのみならず、背面にも備えられ、且つそれぞれの山が別々の収納に。
となると、容量がありながら、物を小分けにできるわけですね。
たとえ荷物が嵩張ってしまったとしても、バッグを持たないことを諦めてしまう心配もなし。
どこに何を入れたのかわからなくならないように気をつけたいところですね。
なんて云々書いてきましたが、ここ近年の暖冬傾向でダウンは不要、という声も聞こえてきそうですね。
そんな真っ当なご意見に反論するのは諦めるしかありませんが、暖冬だとしても着ることを諦めるわけにはいかない仕上がりかと。
もし暖冬でダウンは暑過ぎて、さらにはダウンをレイヤードするなんてもってのほかだったとしても、それならインナーは半袖のカットソーで良いのではないでしょうか。
もし室内に入るとなると、脱いで半袖1枚では肌寒いかもしれませんが、インナーにシャツを着るか、それでも暑いなら腰にでも巻いておくかすれば良さそうですし。
何はともあれ、諦めずに楽しみましょう。
どんな場面に遭遇しても諦めない姿勢を示してくれる存在と言えるかもしれません。
先シーズンまでは諦めざるを得なかったダウンの製品染が実現し、それをさらに展開を拡張させ、暖冬だろうと諦めずに着たくなってしまうINNATのHAND-DYED MOUNTAIN DOWN COATとHAND-DYED FISHING DOWN VESTを是非。
池田