束
こんばんは。池田です。
病院での検査は昨日無事に終えることができました。
特に何も異常はなく一安心です。
その一安心するための検査が本当に恐怖でした。
昨年に初めて経験した胃カメラ。
これがもう深く記憶に刻まれるほどだったんですよね。
その記憶が今年も蘇ることとなった昨日。
苦痛という苦痛の束が押し寄せてくる時間は、これまでの人生でも上位に食い込んでくるほどでした。
それでも健康のために毎年やらないといけないんだろうな、とは思いつつ、2度とあの苦痛の束の応酬を受け止めたくない気持ちが正直なところ。
何を言おうと逃れることはできないんですけども。
苦痛の束の押し寄せた上で、札束が多少なりとも消えてしまった定休日でしたが、今日で5月も最終日。
相変わらず時の流れは早いですね。
6月となると、まだ約束はできませんが、24AWのデリバリーが始まってしまうんですよね。
デリバリーがあったとしても、1ブランドの1アイテムのみだとは思うんですけども。
本当にファッションのサイクルは早いのなんの。
世の中のサイクルに拘束されずにのんびりとやっていくことも考えたりもしますが、新作が届いてしまうとどうしても楽しくなってしまうので、それはできそうにありませんし。
兎にも角にも、自分が楽しいと思えるようにやっていこうと思います。
デリバリーだけでなく、25SSの展示会のお約束も決まり始めてしまっているな、とここでも時の流れの早さに圧倒されながら、本日はFujimotoのOverdyed Sweat Shirts "Holding Flowers"のご紹介です。
魅力に引き込まれることが約束されているかのような仕上がり。
こちらはFujimotoでは継続して展開しているグラフィックなどをあしらったスウェット。
いつもの如く、背面にグラフィックがプリントされています。
ただ、これまではテーマをフロントの左胸にプリントしていましたが、ここはデザインを変更。
そのフロントに今季は両胸に刺繍が施されています。
ここは上述したように今季のテーマではなく、シンボルをあしらったデザイン。
テーマではないことで、より抽象的な表現となり、その意味を見る人に考えさせる、そんな藤本さんの意図があるのかもしれません。
もちろんこれは僕のただの憶測でしかないのでね。
そういえば展示会の時にこのシンボルについてはお話しなかったな、と。
Fujimotoのアイテムではいつも書いてしまっているかもしれませんが、ここで意味するものとは、と考えずに、純粋にデザインとして良い、というのも全く問題なしです。
僕自身もとやかく説明されたりするのが嫌なこともありますし。
それぞれ考えても良いですし、考えなくても良い、拘束されずに自由に楽しみましょう。
一方のバックにはグラフィックのプリント。
ここではアイテム名にもある通り、花束を持った手をやや抽象化してグラフィックに落とし込まれています。
今季のテーマである作品の「不条理」から考えると、ここでは母への弔いとして花束を手向けているのでしょうか。
それともこの不条理な状況に対して、別れを告げることで、自分を拘束から解放させようとしているのか。
その真意はわかりませんが、このグラフィックにはなんだか悲壮的な感情に駆られてしまうでしょうかね。
いやいや、重たい空気になってしまうので、その感情に拘束はされないようにしましょう。
こんなことを書いていますが、ひたすら格好良いグラフィックである、それだけで本当に十分。
それもグラフィックが心を掴んでいることの現れですし。
僕は既に心を掴まれて束縛されているほどですけどね。
グラフィックなどのデザイン以外ではもはや説明不要かもしれませんね。
かなりゆとりのある設計、製品染が施された退廃的な色味の黒、古着のようにやや毛羽立っているかのような生地感。
その全てが好みに刺さりすぎてしまう困らせ上手な一面も垣間見えてしまいます。
こればかりは手を出さないことを約束できないかもしれません。
できるだけ我慢する努力はしますけどね。
※Cyanは完売しております。
それぞれの意思に従って、何かに拘束されることなく自由に生きることの大切さを教えてくれているのかもしれません。
デザインに込められた意味に拘束はせずとも、その深層を知りたくもなってしまうほどの魅力が約束されているFujimotoのOverdyed Sweat Shirts "Holding Flowers"を是非。
池田