対照
こんばんは。池田です。
一昨日は24SS最後の展示会に行ってきました。
遂に完走。
23AWが本格化した中でも、既に来季が楽しみになっています。
来季は今季ほどブランド数が増えるわけではありませんが、2ブランドだけ増えますよ。
ひとつは既に盤石なイメージ、もうひとつは来季がデビューシーズン。
立ち位置としては対照的かもしれませんが、どちらもプロダクトとして独自の仕上がりが特徴的な気がしています。
ここではまだ詳細は書きませんが、来月あたりにはご報告するかと思いますので、お楽しみに。
先日の渋谷のハロウィンはある程度規制の効果があったのか、凄まじいとまでにはならなかったみたいですね。
どちらかと言うと海外の方が多そうでしたけど。
せっかく日本のハロウィンを楽しもうと思ったのに、という方もいましたし。
その気持ちもわかるな、と思いつつ、事故が起きないように規制しないと、と対照的な気持ちが入り混じってしまいます。
とはいえ、平和だったかと言うとそうでもないらしく、規制場所とは対照的に規制場所外ではお酒の缶が多く路上に捨てられていたんですね。
もはやハロウィンを楽しんでいるのか、お酒を楽しんでいるのか、よくわからない。
その方たちもわかってほしいと思ってないと思うので、特に考えませんけど。
渋谷とは対照的なちびっ子たちの平和な賑わいを楽しんだものの、平和な賑わいとは対照的にのんびりとした日常に戻ったな、と少し寂しさを感じつつ、本日はKUONのSAKIORI Reversible Bomber Jacketのご紹介です。
対照をなした要素が溶け込んだKUONらしい1着かと。
こちらはKUONならではの裂き織りを使ったリバーシブルのボンバージャケットです。
KUON好きな方ならご存知かとは思いますが、まずは裂き織りについて。
幸呼来(さっこら)裂き織りは、使い古した洋服や布団などの布を細かく裂いて、それを捻りながら織り込まれたもの。
着れなくなったり、使えなくなったりしたものを洋服などに再生されている、ということですね。
再生させているというだけでなく、数種類の生地で織られているため、様々な色味が組み合わさった魅力もあるのではないでしょうか。
起源は江戸時代まで遡るらしく、主に綿などが貴重とされていた東北地方などの寒冷な土地で織られていたとのこと。
経糸には安い木綿糸、緯糸には古布を使って織られた裂き織りは、強度が高い上に温かさも持ち合わせています。
まさに寒い地域に最適な生地ですね。
そんな裂き織りを前身頃の全体に使用しています。
非常に贅沢な使い方。
良い存在感を放っているでしょうかね。
存在感があるとは言っても、後身頃やアームは裂き織りではなく、対照的な黒1色となっているため、主張が強すぎることもないかと思います。
面積が大き過ぎても主張が強過ぎるし、小さ過ぎてもなんだか寂しい。
その中間を上手く取れたバランスではないでしょうか。
そして裏側は裂き織りとは対照的なポリエステルのタッサー生地。
対照的とは言うものの、化繊でもそこまで光沢感はありません。
光沢感のある生地感の場合、所謂ボンバージャケットに振り切ってしまいそうなところを、程良いボンバージャケット感に仕上がっていると思います。
非常に抽象的な表現で落胆してしまいそうですけど。
このポリエステルタッサーは厚めで丈夫な生地のため、何かの作業をする時などには最適かもしれません。
もちろん表の裂き織りの着用感を出していくのも良いですよ。
なんてつらつら書いていますが、何よりボタンを開けた時に密かに覗く裂き織りのひっそりした表情が良いですかね。
サイズ感はゆったりとしており、丸みを帯びたアームが特徴的なシルエットに仕上がっています。
直線的な裂き織りと対照をなしているため、より丸いシルエットが強調されているでしょうか。
横に走った裂き織りに、丸みのあるアームとなることで、横に広がった感覚になるかもしれませんね。
自分の考えとは対照的な人の話も受け入れないとな、と再認識させてくれているでしょうか。
対照的であろうとも、手を取り合うことでKUONらしい魅力に昇華しているSAKIORI Reversible Bomber Jacketを是非。
池田