影
こんばんは。池田です。
何やら雨が降ったり止んだり、ではっきりとしない天気ですね。
これは秋雨前線の影響なのでしょうか。
こんな天気はあまり気分が上がらないな、とは言うものの、その影響もあって気温がかなり下がってくれていますね。
ようやく秋の入り口に差し掛かってくれているかもしれません。
それでも大雨の影響で災害に繋がっていることも事実。
僕にできることは到底少ないですが、皆さまに影響が及んでいないことを祈るばかり。
温暖化の影響を徐々に強く感じてしまうな、と危機感を覚えている中、そういえば海外のコレクションも始まっていましたね。
毎度ひと通り見るようにはしているのですが、その影響でこの期間の見ている時間で自分を追い込んでしまっています。
楽しいから良いんですけども。
そんな25SSのコレクションを見ていると、個人的にあまり好きではないクワイエットラグジュアリーなるものの影響が弱まってきている気がします。
批評家でもない僕が勝手に感じているだけですが、この潮流が弱くなると、やはりデザインが面白く感じられるんですよね。
面白いだけに細部までデザインが施されていることもあり、メディアの方々は撮影なども大変そう。
大変そうではありつつ、細部までわかりやすく撮影していただいていることに感謝。
コレクションは社会情勢から投影されているよな、と実感しつつ、本日はPOLYPLOIDのSHIRT JACKET Bのご紹介です。
陰影を映し出すような仕上がりで影響を及ぼす1着。
このシャツジャケットはPOLYPLOIDと言えば、とも言えるかもしれませんね。
それほど定番として確立していると言っても過言ではないでしょうか。
ただ、毎シーズン生地が変わることで、その表情はがらりと変わるもの。
今季はドイツのファブリックメーカー、GEBRUDER MEHLERのウールが採用されています。
ドイツという国柄が影響している、なんてことは言えませんが、どこか質実健剛とも言えるような厚みのあるウール。
実はドイツに行ったことがあるのですが、デザインよりもプロダクトとして捉えることが多いように感じています。
POLYPLOIDもその影響もあってか、個人的にはそう捉えてしまっているんですよね。
これは完全なる個人の見解です。
勝手な個人の見解は影に隠れておいていただいて。
そんな厚みのあるウールは影を纏うようなシャドーチェック柄です。
この陰影があるような表情には儚さを抱いてしまうでしょうか。
質実健剛、厚みのあるシャドーチェック柄のウール、と聞くと、ごわっとした重さを感じる生地感が想像されるかもしれませんね。
もちろんそんなことはなく。
むしろ滑らかさやしなやかさを感じていただけるかと思います。
その色味はBEIGE CHECKとCHARCOAL CHECKの2色。
BEIGE CHECKはまさに陰影を映し出すかのように儚げでもあり、どこか朗らかな表情も感じられるでしょうか。
一方のCHARCOAL CHECKはこれぞシャドーチェックと言わんばかりの表情で、その安定感のある佇まいで影から支えてくれそうです。
それぞれの好みが影響を及ぼしそうですが、その時の気分を投影して選んだとしても間違いないかと。
ご存知の方はお馴染みかもしれませんが、デザインとしては両サイドの大ぶりなポケットが特徴的。
大ぶりとはいえ、シャドーチェックの影に潜んでいるので、どんと主張してくるわけではなく、そっと手を差し伸べてくれる程度の存在と言えるでしょうか。
持ち歩くものが少ない時には、特に手を差し伸べてくれそうですね。
膨らむのは避けたいので、できれば薄めのもので。
また、個人的に影の功労者として讃えたいのが第1ボタンと第2ボタンの関係性です。
通常よりも両者の間隔を狭く設定。
そのため第1ボタンを開けて着ていても首元が開きすぎることがないんですよね。
となると、その影響を受けることで、上からアウターを羽織った時でも首の煩わしさを感じづらいのではないかと。
襟の収まりが良くなるというわけですね。
この両者の関係性の良さには讃えるほかなさそうです。
サイズ感としてはゆとりを持たせている上に、しっかり厚みのある生地なので、これ1枚で着ても影に隠れてしまうことのない存在感。
秋口からはもちろん、インナー次第では主演を張ってくれる期間も長そうですね。
上述したように上からアウターも羽織りやすいので、主演だけでなく、助演もしっかりと演じてくれる演技派かと。
少なからず影響を与えられる存在になり得るのか、と想いを馳せてしまう次第。
しなやかな陰影を感じるシャドーチェックウールを使用し、讃えたくなる影の功労者が良い影響を及ぼしてくれるPOLYPLOIDのSHIRT JACKET Bを是非。
池田