奥
こんばんは。池田です。
なんだか最近は物騒なことが多いですね。
今日も朝から衝撃的なニュースがありましたし。
心の奥から沸々と湧き上がってくる怒りを多くの人が抱いているのでしょうか。
怒りが頂点に達してしまった時は他人にぶつけずに、自宅の奥でじっとしていただければ良いのですが。
兎にも角にも、もう少し平穏に過ごしていただきたいものですね。
朝から頭の奥底に居座るようなニュースは見たくないな、と思った矢先、あと1ヶ月でオープンから2年が経つことに衝撃を受けています。
厳密に言えば、昨日であと1ヶ月だったので、既に1ヶ月に満たなくなっているんですね。
いやはや、早いですね。
結局のところ周年で何か特別なことを開催するなど考えられていないんですけども。
なんて言いつつ、少し前からあんなことをやってみようか、と心の奥底では考えていたりします。
利益はど返しの何かを。
やるか否かはわかりませんが、何かをやるかもしれないということを頭の奥にでも置いておいていただければ。
何をやるかの考えを頭の奥にしまっておいたら、25SSのオーダーを考えている内に忘れ去りそうだな、と自分に警告を鳴らしながら、本日はULTERIORのFADED SILKY TERRY RWのアイテムたちのご紹介を。
なんとも奥ゆかしい表情のアイテムたち。
毎シーズン展開されているので、もはやお馴染みではありますが、まずはこのなんともたまらない生地から。
この裏毛スウェットは、表糸に粗挽きの杢グレーの強撚糸、一方の裏糸には無撚糸を使用しています。
それだけに留まらず、中糸にも杢グレーの糸を使うことによって、奥深い杢グレーの色味に。
その奥深い杢グレーの生地を染色し、そこから起毛加工を施すことによって、より奥深い色味に仕上げられています。
奥深いことはもちろんですが、このフェードしたかのような色味が非常に特徴的。
フェードしているようにも見えつつ、フェードした古着のスウェットともまた違った表情を感じられるでしょうか。
新品でもないし、古着でもない、その曖昧な存在とも思えるあたりが実にULTERIORらしいところ。
そして何より今季のこの色味、VINTAGE VIOLET。
たまらなくないですかね。
こればかりは展示会で見た瞬間、心の奥に突き刺さってしまいました。
元々紫は好きな色味のひとつではあったのですが、洋服として考えるとあまり好みのアイテムには出会えていなかったんですよね。
ぱきっと彩度が高い紫であったり、淡い紫であったり。
そんな中で出会ったこの紫。
どこか奥ゆかしくもあり、どこか妖艶でもあり、なんとも表現がしづらい魅力に取り憑かれてしまいました。
いやはや、これはやられました。
そんなたまらない色味のスウェット地を使用した新型のハーフジップフーディーとスウェットシャツ、スウェットパンツの3型。
スウェットシャツとスウェットパンツはもはや言わずもがななので、後ほど簡潔に書くとして、まずは新参者のハーフジップフーディーから。
このハーフジップフーディーのソースとなっているのは、ビンテージのスウェットフーディーの中でも、首元が切られたもの。
ただ、その切られた首元をそのまま再現しているわけではなく、そこにジップを加えたデザインに仕上げられています。
カットオフの状態は再現されているため、ジップの両サイドはくるんと裏毛が見え、小気味良い表情を映し出してくれているでしょうかね。
また、ビンテージのスウェットの特徴でもある縦に長いカンガルーポケットも再現されています。
この縦長で奥が深いカンガルーポケットには違和感を感じつつも、なんだか愛くるしくも見えてきてしまいますね。
奥ゆかしくて妖艶でありながらも、この可愛げ、それは虜になってしまうのが必然。
サイズ感については、小さめな個体が多いビンテージスウェットとは裏腹に、ゆとりを持たせた設計となっています。
それでもゆるすぎることのないバランスには、心地良さすら感じさせるもの。
このバランスの良いシルエットだからこそ、ビンテージをソースとしても古臭く感じさせない要因ではないでしょうか。
続いて、スウェットシャツを。
もはや説明不要とさえ言えてしまいますね。
それほど確立した存在。
デザインとしては至極シンプル。
至極シンプルではあるものの、袖付けが変則的になっていたり、上述したたまらない色味の生地であったり、と只者ではない表情を感じさせます。
ULTERIORのスウェットを見ていると、スウェット1枚にしても奥の深さを感じずにはいられません。
最後はスウェットパンツ。
こちらも説明不要なほど確立した存在ですね。
遊びを入れたステッチが良い味を出しているのはもちろん、何よりこのシルエット。
こんな綺麗なシルエットが出せるスウェットパンツは未だかつてあったのでしょうか。
スウェットパンツなんて穿いてたまるか、なんてほどの考えだったにも関わらず、今となっては手のひら返しせざるを得ません。
これまでの天邪鬼がひっくり返えさせてくれた存在には感謝しないといけませんね。
ありがとうございます。
どのように生きていけば奥深い人間性を持ち合わせられるのか、是非ご教授願いたいところ。
奥ゆかしくて妖艶な色味の生地で仕上げられ、心の奥底から手を伸ばしたくなってしまうULTERIORのFADED SILKY TERRY RWのアイテムたちを是非。
池田