
脱する
こんばんは。池田です。
絶賛開催中のパリコレですが、デザイナー交代劇の渦中にあった僕が好きだったブランドもプレタポルテとしては初のコレクションが発表されました。
ただの個人的な感想ですが、前任の方のクリエイション、イメージを脱することを目指したのではないかと思い、さらにブランド名を冠するご本人のクリエイションやイメージに近づこうという印象。
これまでのコレクションを鑑みると、今季のコレクションが非常に好みだったんですよね。
前任の方のイメージから脱することができていると感じつつ、ご本人のクリエイションに近づきつつ、自分らしさも程良く効かせつつ、極めてまとまった印象からは脱するにしても初のコレクションとしては良かったな、なんて偉そうな感想を記しておきます。
もう購入する現実からは脱するしかないんですけどね。
いち部外者の個人的な感想から脱することはありませんので、と好き勝手書いていることを再確認していただいている中、今週のONE PIECEも面白かったですね、と言いたいところですが、尾田先生が体調不良とのことで今週は休載。
残念な気持ちから脱することはできませんが、体調不良とのことであれば致し方なしですね。
もはや多忙な状況を脱することができない中でほとんど毎週の連載なんて無理強いし過ぎですし。
もう少しのんびりと連載を続けていただいて最終回に向かっていただきたいな、なんて。
体調が芳しくなくなってしまって連載から脱することになってしまっては元も子もないですしね。
そんなことが起きてしまったら僕はこの世から脱することになってしまうかもしれません。
ひとまず再開を待っておきましょうか。

誇張から脱する気のないことがあからさまになってしまいながら、本日はOPPOSE DUALITYのMac Coat Woolのご紹介を。
印象から脱するにしても脱することのない仕上がりの1着かと。

こちらはアイテム名にもある通り、マックコートがソースとされています。
あえてステンカラーコートとは言わずにマックコートと呼ぶあたりには高木さんの他から脱する姿勢が窺えるのではないでしょうか。
他のブランドでもマックコートを名乗るアイテムも見られるかとは思いますが、他のマックコートを脱する仕上がりにしてくるあたりは変態的な高木さんとしては通常運行なのかもしれませんけども。
マックコートやステンカラーコートともなると、どちらかというと比翼仕立てな場合が個人的な体感では多い気がするのですが、こちらではそうではないデザインとされています。
それだけでなくことコートとは脱するように2つボタンとされている点も印象的でしょうかね。
たとえ2つ留めていたとしても裾がひらひら靡いてしまうこと必至。

2つボタンという少なさはさることながら、水牛角ボタンという点も印象的ですね。
ことOPPOSE DUALITYではスナップボタンや止水ファスナーなどの機能的な仕様が多いとは思いますが、そこからは脱する姿勢を感じられるかと。
ボタン自体の大きさも大ぶりですし、2つだとしても物寂しさからは脱する佇まいになっているはず。

そこからふと横に目を向けてみるとOPPOSE DUALITYらしさから脱することのないスナップボタンが2列に整列して鎮座しています。
これらはフロントの開閉という機能は脱する、いや、脱しているわけではありませんが、開閉というよりも身頃中央を脱することができる仕様と言った方が良いかもしれません。
もちろんボタンを外して脱することのない立ち回りも可能ですけどね。


何はともあれ、ボタンを外すと身頃から脱することでき、マックコートから脱するノーカラーコートへと変貌を遂げます。
身頃中央が脱することで所謂ノーカラーコートからも脱するようななんとも形容しがたい羽織りもののように感じられるでしょうか。
どちらかと言うとカーディガンに近いような感覚を抱いてしまうかもしれません。


一方の身頃から脱することに成功した中央部分はなんと命名するか悩んでしまいそうですが、何も思い浮かばないので付け襟らしきものと呼ぶことにします。
この付け襟らしきものはもちろん単体としても立ち回っていただくことができ、あえてノーカラーコートの上から首にかけてみるのも良いかもしれません。
なんて思いながら撮影していたのですが、やはり違和感から脱することができなそうな、できそうな、なんとも言えない撮影結果。
もちろん違和感から脱することができるのであれば、他のアイテム含めてお試しいただければ。
そこから袖に目を向けてみると、ここではOPPOSE DUALITYらしさから脱することのない立体的な設計や袖のスナップボタンが備わっています。
アームはあくまで細めから脱することはありませんが、厚手のニットなんかを差し込んでも動きづらさは感じづらいかと。
ぶんぶん腕を振り回すなんてことはないと思うので、佇まいとしてらしさを感じていただくことが何よりでしょうね。
画像では腕の下ろし方が悪かったせいでぼこっと綺麗さからは脱することになってしまっていますが、しっかり綺麗な曲線を描いてくれているのでご安心を。

そしてそこに採用しているのがウールとポリアミドの混紡ソフトメルトン。
メルトンなので軽さを脱することはできませんが、極めて重い印象は脱することのできる生地感かと思います。
ソフトメルトンとされているだけあって柔らかさも兼ね備えているのでね。
個人的には今季採用されている生地が重要な部分だと考えていたり。
これまではがしっと、どしっと、といった硬めだったり、重めだったり、な方向に振り切っていたと思いますが、今季はその印象から脱するように柔らかな生地が多く採用されています。
もちろんこれまでの振り切った良さもあったのですが、少し意固地な印象から脱することができなかったところ、少しの柔軟さが加わることで均衡がとれた仕上がりを感じられたんですよね。
それでもこれまでの硬さや重さが失われることなく残されているからこそ、しっかりOPPOSE DUALITYたる所以を感じさせてくれるはず。
でなければセレクトしていないですしね。

これまでのらしさから脱する部分と脱さずに残す部分が調和がなされた仕上がりともなると、もう一段階成長を遂げることができたのかな、なんて最後にも偉そうなことを書き記しておこうかと。
ひとつ注釈を添えておくとすると、それは中途半端になっているわけではありませんのでお見知りおきを。
しっかりそれが魅力へと昇華した仕上ですのでね。
固執せずにあえて脱することが重要になる時もあるのかもしれません。
身頃から脱することのできるデザインで豊富な立ち回りが可能となり、これまでの印象から脱する柔らかな生地感が採用されることで、所謂マックコートを脱する仕上がりとなったOPPOSE DUALITYのMac Coat Woolを是非。
池田