故に
こんばんは。池田です。
昨日も書きましたが展示会に奔走するのが毎週のように続いています。
であるが故に、実質的な休日が設けられないことも事実。
新たに声がけいただけることは嬉しい悲鳴ではありますが、それを実現できない実力には困ったものですね。
新たにお取り扱いできるほどの空きはないにしても、実現させたい気持ちでしかないとこは間違いなし。
その気持ちを持っているが故に急いでしまいそうですが、急ぐことはせず実現できるまで成長していかないといけませんね。
成長を誓うが故に身が引き締まる中、退任が報じられた某ブランドの後任が発表されました。
前任のコレクションが発表されたが故にすぐ後任も発表されたわけでしょうかね。
その後任の方が就任していた某ブランドでの最後のコレクションを見るとどこか不安な気持ちになってしまうことも確か。
最後のコレクションはあまり良く映らなかったが故に。
もしかしたら既に心が新天地に向いてしまっていたが故にコレクションを突き詰められなかったのかもしれませんけども。
そうなのであれば既にデザイナーとして失格な気も。
兎にも角にも、前任の素晴らしかった流れを汲んでいただけることに期待します。
ラグジュアリー業界の知識がないが故に浅はかなことを書いているな、と自覚しながら、本日はINNATのOMBRE CHECK SS SHIRTとOMBRE CHECK SHORTSのご紹介を。
それ故にらしくもあり、魅力を感じる仕上がりになっているアイテムたち。
セットアップと言って良いのかわかりませんが、いつも通り共通の生地について。
こちらではアセテートとコットン、レーヨンのオリジナル混紡生地が採用されています。
アセテートとレーヨンが入った生地であるが故にてろんとした生地感や光沢感を感じていただけるかと。
その生地に施されているのが注染という染色技法。
注染は職人さんが製品をひとつずつ丸めてから紐で留め、染料を垂らしつつ下から吸い上げることで染め上げられています。
手作業で染め上げられるが故にそれぞれ異なる表情に仕上がっているかと。
また、上述したように生地感としてそれぞれの良さを持ち合わせていることはもちろんのこと、異なる糸を使用しているが故に染め上がりも異なってくるもの。
コットンとレーヨン部分は染め上がるものの、アセテート部分は染まらないことから、このオンブレチェック柄が表現されています。
染まるか否かでオンブレチェック柄を表現するとはなかなかの秀逸具合ではないでしょうかね。
とはいえ、オンブレチェックとは言ってもはっきりとしたチェック柄が表現されているわけではありません。
あくまで注染による染色であるが故にムラのある染め上がりとなっています。
そのため、はっきりとした染め上がりではなく、淡い表情に仕上がっており、抜けのあるINNATらしい表情ではないかと。
ここでぱきっと彩度が高かったり、はっきりと染まり具合の差が出てしまっていたら、もしかしたららしさが薄まっていたのかもしれません。
僕個人としてはこの抜けた雰囲気が故に惹かれてしまう次第ですので。
やる気の無さ万歳といったところ。
色味としてはGrayとPinkの2色。
Pinkは淡さがあるが故に愛らしさを感じられるかもしれませんね。
一方のGrayはやや青みがかったグレーとなっており、濃淡がはっきりと見られるが故により柄を楽しめると言えるかもしれません。
ちなみにGrayについては部分的にほんのりとピンクが見られるのですが、これはグレーを表現する際に複数の色味の染料を使っているが故に見られる注染の特性となっているので、予めご了承いただければと。
そんな生地が採用されたセットアップと言いますか、オープンカラーシャツとショーツ。
まずはオープンカラーシャツから。
こちらはアロハシャツ型として仕上げられています。
特段奇を衒うことがないが故にアロハシャツの良さを踏襲していると言えそうでしょうか。
アロハシャツとなると柄柄しいものが想起されますが、こちらはそのごちゃつきを感じさせない佇まいですね。
それは淡くムラのあるオンブレチェックが故にそう感じさせる仕上がりに。
てろんとした生地感はアロハシャツに通ずるところですので、アロハシャツらしくあり、そこにINNATらしいゆるさを加えたと言えそうですね。
一方のショーツはINNATで継続して展開しているPAJAMA PANTSをぶった斬るように仕上げられています。
ウエストには2タックが入れられている故に程良いゆるさを有したシルエットになっていますかね。
丈は膝上あたりに設定されていますが、平ゴムとドローコードである程度腰の位置を調整できるので少年感を出したくない方は低めに穿いてあげると良いかもしれません。
INNATのPAJAMA PANTSで良いところがヒップポケットなんですよね。
サイドシームまで到達するほどとにかく大ぶり。
その大ぶりが故にサイドポケットに手や物を入れたと思ったらヒップポケットに入っていた、なんてことがあったり。
これは誇張ではなく、実際の僕の実体験ですのでね。
下手なミニバッグより容量が多そうですが、てろんとした生地感なのであまり入れすぎない方が良いかもしれませんのでお気をつけて。
まだ気温が上がりきらないが故に着ることができずい憂いてしまっても慰めてくれるでしょうかね。
糸ごとに染まり具合が異なるが故に染色でオンブレチェックを表現でき、さらに注染によって染め上げられるが故にムラのある表情に仕上がったINNATのOMBRE CHECK SS SHIRTとOMBRE CHECK SHORTSを是非。
池田
