らしさ
こんばんは。池田です。
昨日と今日はボロ市通りにある神社でお祭りが開催されています。
このボロ市通りが年に数回だけ人通りが増える珍しい2日間。
それでも少ないんですけどね。
そんなこんなで今年から外部の出店者は募らずに、地域の出店者のみにしたとのことでした。
となると、もちろん出店の数は少なくなってしまいますが、その方が地域らしさのあるお祭りになっていた気がします。
地域密着型と言えるのかもしれません。
外部の出店者がいる場合はどことなく商売っ気らしさが出てしまいますし。
儲け云々ではなく、地域で盛り上げるようなやり方の方が地域らしさが出ると同時に、諸々の良い循環が生まれるのでしょうね。
それが何より。
この地域らしさは何だろうか、と改めて考えている中、一向におさまる気配を感じない暑さ。
そろそろ涼しくなっていただけないでしょうかね。
もう夏らしさは十分に味わったので、秋らしさを堪能したいのですが。
昨年がどうだったかは忘れてしまいましたが、もしかしてこの暑さは10月まで続いてしまったりするのでしょうか。
それだけは勘弁してほしいばかり。
秋冬ものを着る時期が短過ぎる、と憂いしか出てきませんし。
せめて10月には秋らしさを感じられるアイテムたちを着させて欲しいです。
気温下がりませんかね。
本当に夏らしさなんて味わえたのか、とこの夏の思い出を探しながら、本日はINNATのOVER PANTSのご紹介を。
INNATらしさが滲み出た仕上がりではないかと。
これまでのOVER PANTSのソースとなっていたのはスノーカモパンツでしたが、今季は異なるものが採用されています。
それは40sのBRITISH ARMYのSAS OVER TROUSER。
スノーカモパンツよりもSASのオーバーパンツの方が穿きやすい気がするのですが、どうなのでしょうか。
勝手なイメージです。
というわけで、一見するとSASのオーバーパンツをそのまま生地を変えただけのように見えてしまうでしょうか。
もちろんオリジナルのデザインを踏襲していますが、流石にそのままの生地替えではありません。
細かい部分の調整ではあるかもしれませんが、それがINNATらしさに繋がっているのかと。
個人的に印象を大きく変えていると感じたのがウエストの2タック。
オリジナルではノータックで平坦な表情をしており、個人的にはあまり好まないんですよね。
それがオリジナルらしさだと感じる方もいらっしゃるかとは思いますけども。
何はともあれ、この2タックが入れられることによって、立体感のある表情になっているかと思います。
ただ、腰回りのボリュームは踏襲しているため、浅めのタックにすることで、ボリュームが出過ぎない程度の調整に。
ここが深すぎた場合は、ぼわっとしただらしない佇まいになっていたかもしれませんね。
そのウエストにはオリジナル同様のドローコードに加えて、平ゴムも搭載されています。
ゴムを搭載することによる穿きやすさはもちろんなのですが、このゴムが生み出すギャザーがどこか愛らしいINNATらしさを出してくれている気がするんですよね。
ギャザー、というよりも、しわ、と言いたいのが正直なところなんですけども。
しわしわしているぐらいの方がINNATらしさを感じてしまうので。
これまた勝手なイメージです。
オリジナルにはない要素としては、ヒップポケットと裾のドローコード。
ヒップポケットはパジャマパンツで採用されていたものと同様で、サイドシームまで広がる大きめの設計で、これもINNATらしさと言えるかもしれません。
これがサイドポケットのように使えて何かと便利だったりするんですよね。
裾のドローコードは言わずもがな、シルエットを変えて楽しんでいただければ。
調整せずにオリジナルのデザインをしっかり踏襲し、何より特徴になっているのがフロントに配されたフラップポケット。
これが何よりSAS OVER TROUSERらしさたる所以ですよね。
正直なところ使うかと聞かれても言葉を濁すことになってしまいそうですけども。
使うか否かは一旦置いておいて、SAS OVER TROUSERらしさのあるデザインとして楽しむことにします。
また、ここで採用されているのはスエードのように微起毛したモールスキン。
コットンの細番手の糸を使っていたり、細かい起毛が施されていたり、と柔らかな生地感に仕上がっています。
あくまで微起毛程度のため、冬らしさが全面に出ているわけではなく、少し涼しくなった時期からでも穿いていただけるかと。
上述したように、このモールスキンは物理的に柔らかいことはもちろんですが、纏う雰囲気にも柔らかさをもたらしてくれていますね。
つまりはミリタリーらしさのある無骨な雰囲気は緩和されてしまっているわけですが、そのおかげでINNATらしさが生まれているのもまた事実。
この和むような柔らかな雰囲気がINNATらしさの代表格だと僕は思っています。
そして色味は備長炭によるSumikuroのみ。
Sumikuroの中でもモールスキンとなると染まり方が他と比べてより柔らかさのある色味になっている気がしますが、気のせいでしょうか。
真偽は確かではありませんが、この柔らかさのある色味もモールスキンらしさたらしめる要素なのかもしれません。
いつなんどきでも自分らしさを見失ってはいけないな、と肝に銘じておかないといけませんね。
ソースのSAS OVER TROUSERの良さを残しつつ、細かな調整によってらしさを生み出し、生地や色味でさらにらしさが加わったINNATのOVER PANTSを是非。
池田