移ろい
こんばんは。池田です。
ここ最近は怒涛の入荷となっていたため、前回から少し時間が経ってしまいましたね。
段々と24AWのアイテムたちがラックを埋め尽くしてきているので、今月中には全てのラックが24AWのアイテムたちになりそうです。
そのおかげで軽やかだった雰囲気がどっしり構えた雰囲気に移ろいできている気がします。
外は灼熱の暑さなんですけどね。
それでもやはり秋冬の雰囲気への移ろいを感じると、気分もなんだか秋冬気分に移ろいでしまいます。
エアコンで真夏ということを忘れた、と言い聞かせながら。
そろそろ皆さんも春夏のアイテムは買いきったでしょうか。
買いきったという方は秋冬のアイテムたちを楽しみましょう。
気分は秋冬に移ろいでいる中、今週には姪っ子甥っ子たちが帰省してきます。
いやはや、楽しみですね。
ちびっ子たちの成長はいかほどに。
ちびっ子たちの成長は早すぎるので、より一層時の移ろいを感じざるを得ません。
どんどんおじさんになっている感覚に陥ってしまうので、どうしたものかと。
なんて考えていると、若く見られるより、多少貫禄があっておじさんに見られる方が良いのかな、なんて考えが移ろいでしまいました。
どちらも良し悪しはありそうですし、何より考えていても無駄ですね。
そんなことは考えずに、ちびっ子たちに会えることの楽しみに気分を移ろいでおきましょうかね。
時が移ろいでおじさんになっていくのは必然だよな、と当たり前のことを考えながら、本日はYASHIKIのTasogare Cardiganのご紹介です。
移ろいでいく季節を感じさせるような仕上がりかと。
まず、YASHIKIの24AWは初なので、今季の全体のテーマから。
原文そのまま抜粋で。
【落ち葉焚き】OCHIBATAKI
鮮やかな落ち葉の絨毯は色を失い、高く澄んだ青空はいつしか暗い雲に覆われ雷鳴を轟す冬がそこまで近づいている
窓を叩く雨には次第に氷が混じり、冷たくなった肌に痛みを刺す白黒の景色の中に鮮やかに燃える落ち葉
雪化粧をした白山を赤く照らしている
YASHIKI 24AW COLLECTIONは落ち葉焚きをテーマに秋から冬へ移り変わる風景をニットに詰め込みました
相変わらず情景を想起させるのが上手い。
YASHIKIらしさ全開ですね。
とはいえ、今季はこれまでとは少し変化を感じていただけるかと思います。
なんと言っても、ブランドがスタートしてから10年目を迎えていますので。
ブランドスタート当初から着ていた身としては、時の移ろいを感じ、なんとも言えない感情です。
さらにお取り扱いさせていただく立場になるなんて。
当時の僕からしたら考えられないでしょうね。
そんなことはさておき、ファーストデリバリーで入荷したのは、まずYASHIKI定番のクルーネックカーディガン。
そこでイメージされているのが、アイテム名にもあるとおり『黄昏』。
格好つけて黄昏ているわけではもちろんありませんよ。
全体のイメージとしては、あたり一面を埋め尽くしている赤や黄色の鮮やかな落ち葉たちが、段々と色褪せていく情景です。
秋の紅葉シーズンも終わりを告げ、冬へと季節が移ろいでいる、そんな情景でしょうか。
こうなるとうだうだ言っている真夏が恋しくなってしまったりしそうですね。
僕はならなそうですけども。
というわけで、その一面を埋め尽くすほど降り積もった落ち葉が表されているのが身頃の脇部分。
ここの編みは三角の柄が組み合わされており、より複雑な柄に見えるでしょうか。
組み合わせて複雑にすることによって、積もった落ち葉を明確に表現しているわけですね。
いや、なんとも秀逸。
もうそれにしか見えなくなってしまいます。
それに加えて今季の変化を感じられるのがプレーティング編みの部分。
これまでもプレーティング編みはもはや恒例行事かの如く採用されていましたが、それは同系色でのプレーティング編みでした。
ちなみにプレーティング編みは、表側と裏側で異なる色味の糸を使って編む技法のことです。
もちろんご存知ない方もいらっしゃると思いますので、念の為。
ただ、今季は同系色ではなく、それぞれ裏側に黒の糸が採用されています。
そうすることにより、濃淡がはっきり出てくれたり、より奥行きや深みが増した表情を感じていただけるのではないでしょうか。
はっきりとした濃淡、奥行き、深み、これらの表情が映し出しているのが、時の移ろいによって段々と色褪せていく鮮やかだった落ち葉たち。
これまた秀逸としか言いようがありませんし、季節の移ろいを感じざるを得ませんよね。
まいりました。
確実に虜になってしまっている自分がいます。
こればかりはどうしても売りたくないという気持ちに移ろいでしまいそうですが、そこはなんとか我慢して皆さんの手に渡ることを待たないと。
欲望によって行動が移ろいでしまいそうな人間は一旦置いておきまして。
そんな中でセレクトしている色味はPINK、ORANGE、CHARCOALの3色。
PINKは彩度が高いわけではなく、グレーがかった色味となっており、紅葉していた葉が褪色してきているイメージでしょうか。
ORANGEは紅葉した葉が落ちたばかりなのかもしれません。
最後のCHARCOALはもの寂しさを感じさせるので、より冬への移ろいを感じられるでしょうかね。
これは選ぶのに悩むことに必死なのが容易に想像できてしまいます。
そしてサイズ感はYASHIKIらしいゆとりを持たせた設計ではありますが、先シーズンあたりから続いている広く取られたアームホールとなっています。
そのため、数シーズン前までのクルーネックカーディガンよりもアウター感覚に近いかもしれません。
一方で上からアウターを着づらくなっているかもしれませんが、ここ最近の暖冬傾向であれば、インナーに厚手のアイテムを差し込めば問題ないかもしれません。
アウターを羽織るであれば、アームが広い設計のものを選んでいただければ。
考えが移ろいでしまおうとも、芯が移ろいでしまうことのないように、と念を押されているのかもしれません。
秀逸な編み柄やプレーディング編みによって季節の移ろいを感じることができ、どうしても欲しい気持ちに移ろいでしまうYASHIKIのTasogare Cardiganを是非。
池田