深い
こんばんは。池田です。
昨日、今朝と台風が凄かったですね。
雨、風ともに明け方まで勢いが凄かったため、何度か目が覚めてしまい、なかなか深い眠りにつくことができませんでした。
寝不足とまではいかなかったのが何より。
梅雨と台風は嫌いとはっきり言えてしまう時期。
こういう時だけは時間が早く過ぎてくれ、と願ってしまう僕は非常に罪深いですね。
嫌だ嫌だ、と言っていても仕方ないので置いておいて、先日の定休日に無事今季4枚目のプリントTを回収してきました。
そんなものばかり買って、と思われてしまうかもしれませんが、欲深い僕がSSのアイテムを我慢しているので、それぐらいのご褒美はお許しください。
誰も僕のお買い物事情にはご興味ないとは思いますが、1人でも好きなものを共有できる方がいたら嬉しいですしね。
セレクトしているブランドはもちろんですが、その他の好きなものなどあれば気軽にお話しいただけると嬉しい限りです。
ものによっては全く知識がない可能性もあるので、そうなったら勉強して出直します。
そんな罪深くもあり、欲深い僕が本日ご紹介するのは、山内の泥染を施した120/2超強撚ブロードのアイテムたち。
罪深い、欲深い、とは全く異なる深さのあるアイテムかと。
まずは共通している生地について。
使用されているのは遠州産のスーピマコットン100%。
そのスーピマの120番⼿綿⽷をZZ強撚した、120/2ガス焼きの⾼密度テキスタイルで仕上げられています。
ZZ強撚の糸は通常の糸よりも、糸の比重が重くなっており、生地に落ち感が生まれます。
そうすると通常のコットン100%とは異なる表情に生まれ変わり、さらにしゃりっとした生地感や接触冷感のある非常に独特な生地に。
こちらではさらに細番手で実現させていますが、細番手でのZZ強撚は非常に難易度が高いとのことで、世界的に見ても実現できる工場はほとんどないとのことでした。
それを国内ブランド、ましてやお取り扱いさせていただいているブランドが実現させてしまうなんて、なんだか誇らしいですね。
その生地に施しているのが奄美大島の泥染。
チップ状にしたテーチ木を2日間煮出し、発酵させてできる染料で染色を施しています。
その染料で何度も染め上げるだけでなく、加えて奄美大島の泥の中で染め上げていくことで、この奥深い色味を出しているわけです。
乾いたような生地感になっている点も特徴的ですね。
アイテムページにはもう少し詳しく書いてありますので、気になる方は見てみてください。
そんなひと手間、ふた手間、とこだわり抜かれた色味は、ブラウンよりも茶色という表現の方が合っているような気がしないでしょうかね。
どちらでも問題はないのですが。
また、泥染が施されるとやや張りのある生地感になっているのですが、着ていくうちにだんだんと柔らかくなっていきます。
それだけでなく、色味もだんだんと変わっていくので、経年変化も楽しんでいただければ。
機能的な面でも消臭や防虫作用なんかもあったりする点も嬉しいポイントですね。
このこだわり抜かれた生地を使用して、カーゴパンツとショーツが仕立て上げられています。
カーゴパンツは、所謂カーゴパンツから要素を抜いて、抜いて、な引き算された1着に仕上げられています。
そのためカーゴパンツらしい無骨感を感じさせないですね。
とはいえ、股上が深かったり、やや太めなシルエットだったり、裾に太めなドローコードがあったり、とカジュアルさもしっかり残された非常に良いバランスではないでしょうか。
それを細かく、繊細なステッチで仕立てていく山内のものづくりへの姿勢には深い敬愛の心を抱いてしまいます。
もう一方のショーツはウエストはゴムとドローコードのイージー仕様ながら、センタークリースが入れられていたり、裾がダブルになっていたり、と品も感じさせる仕上がりです。
そこまで太さのないシルエットに加えて、センタークリースが入ることによって、子供らしさは出ない雰囲気を感じていただけるはず。
罪深い、欲深い、としても深い考えを持った大人を目指そうと思わせるアイテムたちでしょうかね。
いつも深い内容を書くことはできていませんが、それとは真逆の奥深い心を持った山内の120/2超強撚ブロードのアイテムたちを是非。
池田