なのに
こんばんは。池田です。
極めて少ないであろう僕の『はなし -diary-』をお読みいただいている皆さまは古着はどれぐらい購入されるのでしょうか。
新品のみ購入される方、新品と古着が半々の方、流石にお読みいただいていなそうですが古着のみを購入される方、様々いらっしゃるかと思いますが、僕は流石に新品の方が多いです。
それはそうですよね。
主に新品を取り扱っている立場なのに古着ばかり買っていたらあまり説得力ないですし。
もちろんそういった方もいらっしゃるとは思いますけども。
とはいえ、僕も古着は大好きなのでお取り扱いさせていただいているブランドと合わせることも多々あります。
そんな中で毎週水曜日は古着のみのスタイルにしようと制定しました。
知らんがなですよね。
それなのに勝手に宣言してみました。
新品も古着も楽しみたいのでね。
勝手な宣言なのにお読みいただけてたら幸せ者だな、なんて希望を抱いている中、衆議院選挙が公示されましたね。
昨日が公示日なのに出勤する時間には既に立候補者の選挙ポスターが貼られていました。
速ぎて驚き。
そこまで急がなくても、と思いつつ、貼る数も相当ありそうなので近所が速かっただけかもしれませんけどね。
いざポスターを見てみると、なかなか高圧的なことが書かれているものも。
政治に携わる立場なのにそんなこと書いて良いのか、なんて思ってしまいました。
その方の事務所がまさかの商店街の近くにできたことにも驚き。
ご近所なら応援したいところですが、なんとも。
とりあえずは見守るしかなさそうです。
大事な衆議院選挙なのに当日はお祭りだから期日前投票に行くしかないな、と予定をたてながら、本日はsatouのyosogi wide slacksのご紹介です。
それなのにそれだけに留まらない仕上がりかと。
こちらのソースとなっているのは、変形学生服であるドカン。
ボンタンはもちろん知っていたのですが、恥ずかしながらドカンという名称を知らず、ボンタンの1種だと思っていました。
清々しい学生生活を送っていたので変形学生服とは無縁だった、と無知なだけなのに言い訳しておくことにします。
気を取り直しまして。
そのドカンをイメージしたデザインで、スラックスとして仕上げられています。
ドカンなのにスラックス、スラックスなのにドカン。
相反するような存在ではありますが、ドカンをソースとするあたりが実にsatouらしいところ。
ドカンと言えばのずどんと太いシルエットは健在。
シルエットはもちろんのことウエスト背面のVカットであったり、クロスしたベルトループ、ハイウエストで穿くための低めのベルトループ、といった要素も踏襲されています。
せっかくなのでその周辺を続けまして、フロントやバックポケットに使われているのが松山の砥部焼による陶器ボタン。
漆塗のウッドボタンもそうですが、こういった伝統ある技術を使ったものを採用するところもsatouらしさ。
目立たない部分なのにこのこだわりようが佐藤さんの矜持なのかもしれませんね。
また、バックポケットの砥部焼ボタンに目がいきがちかもしれませんが、やはりこのぽてっと立体的になっている点も触れずにはいられません。
財布をバックポケットに入れ続けたデニムのようなぽてっと感、非常に愛らしいんですよね。
ドカンなのに愛らしい、となると、まだ思春期で自分を強く見せようとしているのでしょうか。
早く落ち着きを持ってほしいものですね。
よくわからない例えは置いておいて、フロントには2タックが入れられていたり、センタークリースが入れられていたり、とドカンなのにすっとした佇まいを感じられるでしょうかね。
ドカン由来のかなりの太さを誇りながらも、生地も相まってドカンなのに主張を前面にしてくることのないシルエットかと。
変形学生服好きの高校生には少し物足りないかもしれませんけども。
そこに採用している生地は、コットン、リネン、ウールの混紡でストライプ地です。
先に思春期なんて例えていましたが、生地ではドカンなのにクラシックな表情にするためにこのストライプ地を採用。
生地からは思春期を超えて落ち着きに落ち着いた大人な表情を感じられるでしょうか。
無理矢理感が否めませんね。
ちなみに腰裏はsatouと言えばの八重蔵さんの綾織を備えているので、優しい心地良さをもたらしてくれていますよ。
まだ夏日なのに秋冬ものを楽しみたくなってしまう困った存在かもしれませんね。
変形学生服のドカンがソースなのにバックポケットによる愛らしさや生地による落ち着きを感じられ、細かい部分なのに佐藤さんの矜持も窺える仕上がりのsatouのyosogi wide slacksを是非。
池田