委ねる
こんばんは。池田です。
ようやく秋らしくなってきたと思いきや、少しまた気温が上がってしまいましたね。
夏日になるかならないかの境目程度ではあるものの、やはり朝晩は肌寒いですし、お昼も湿度が低いからなのかあまり暑さは感じないんですけども。
気温が夏日になろうとも、流石に10月ですしプリントTだけに身を委ねるのは避けたくなってしまうもの。
せめてシャツを着ていたいですよね。
むしろ軽いアウターに身を委ねることが理想。
こればかりは暑かろうと貫き通すしかなさそうです。
早く涼しくなってくれないと23AWのアイテムにも委ねることができないんだよな、と気温が下がることに期待している中、続々と25SSのコレクションサーキットに対する記事が公開されていますね。
多数あるメディアやバイヤーさんごとに賛否の意見が分かれるのも読んでいて楽しいところ。
個人的にはあまり興味はないのでトレンドについてはメディアの方々に委ねるしかありませんが、正直なところトレンドを取り上げているにも関わらず、その項目が多いのなんの。
もはやほとんどの要素がトレンドとされていないか、と疑いたくなってしまうほど。
もう少し取り上げるトレンドを絞ってはどうかと思ってしまいます。
興味がなくて全面に委ねる僕が言えることではないのですが、そう取り上げざるを得ないということはトレンドというトレンドが今はないということなんでしょうね。
兎にも角にも、そんなものに振り回されたくはないので、僕はただ好きなものを好きなように見て着るのみ。
自分が着るものをトレンドに委ねるなんて勿体無いよな、と自由を謳歌しようとしながら、本日はINNATのHAND-DYED DOWN STOLE VESTのご紹介です。
ついつい委ねることになってしまうであろう仕上がりかと。
こちらはINNATをCOLLECTION 04以前からご存知の方は、はいはいそれね、と感じられるかもしれませんね。
そう、COLLECTION 04でダウンの製品染が実現した初代とも言えるもの。
いざ展示会で見た時は高揚した記憶がありますが、1年半以上経っている気もするので、これが真実か否かは皆さまのご想像に委ねることにして。
真実なんですけどね。
COLLECTION 04で実現したダウンの製品染、既にHAND-DYED MOUNTAIN DOWN COATとHAND-DYED FISHING DOWN VESTをご紹介した『諦め』でもご紹介済みではありますが、それに全て委ねるわけにはいかないのでこちらでも。
簡潔気味にしようかとは思いますが、それでも重複してしまうので予めご了承を。
というわけで、この製品染はそれまで施してこなかったベンガラ染めを採用したため実現に至ることができたもの。
ベンガラ染めでは岡⼭県⾼梁市で銅の鉱⼭の副産物として使⽤されている⼟中の鉄が酸化した顔料を使用しています。
天然の染料なので害はもちろんないですし、防虫や防腐の効果も持ち合わせているので、至れり尽くせりと言っても良いかもしれませんね。
それを1点1点職人さんの手染めに委ねることでこのムラのある色味に。
おかげで優しさとともに深みのある色味に仕上がっているかと思います。
ただ、YellowはGrayと比較するとムラを感じづらいかもしれません。
それでも他の黄色とは一線を画す色味に感じられるはず。
正直なところYellowのみセレクトしたのは、個人的にHAND-DYED BOMBER JACKETと合わせたかったからなんですよね。
そう思って待ち侘びていたものの、デリバリーの時期が異なっていたため、先にボンバージャケットは完売。
悲しきかな、ですが致し方なし。
こればかりはその事実に身を委ねるしかないですね。
気を取り直しまして。
そんなベンガラ染めを施したダウンを使用したストールベスト。
このストールベストはINNATの中でボンバージャケットとともに秋冬ものの顔になり得るのでは、と個人的には思っています。
ボンバージャケットに関してはSSでも展開されるかもしれませんが、それは皆さまのご想像に委ねることにしましょうか。
そのストールベストはその名の通り、ストールにもベストにもなるもの。
言うまでもありませんね。
何はともあれ、その立ち振る舞いの上手さには定評があるかと思いますよ。
僕の中ではですけど。
折ったりすることなく首に掛けてしまうのが最も単純な使い方でしょうか。
どう線引きをすれば良いのか曖昧ですが、ストールともベストとも捉えられる使い方。
ボタンを留めてあげればベストとして役を委ねることができるかもしれませんね。
ベストなんて大袈裟な、と感じるかもしれませんが、そう命名された所以はポケットにあるとも言えそうです。
このポケットがあるか否かだけでも、ただのストールなのか、はたまたストールベストなのか、とその存在が分かれそうですしね。
定義する必要性はないですが、ポケットがあることが嬉しい限り、ということで。
定義する必要性がない、と言えるのは、腰にも巻けちゃうから。
ストールを巻いているようでもあるし、巻きスカートを穿いているようでもある、といったところでしょうかね。
僕としてはこの巻き方も大いにありだと思っています。
もしお腹が冷えてしまった時なんかには、この巻き方でお腹を委ねるのも良いですし。
となると、冬でも外で安心してアイスやかき氷も食べられますね。
食べなくとも温かく保ってくれますので。
それでもやはりこの時期にダウンのベストなんて暑い、と感じてしまう気温や時間もありそうなことも事実。
そんな時は適当に肩に掛けておきましょうか。
これで急にがくっと気温が下がっても身を委ねることができるのでひと安心。
邪魔にも思えるかもしれませんが、ぱふぱふと愛でていればそんな野暮なことは考えなくて済みそうですし。
安心して身を委ねることができる存在には羨みの気持ちしか生まれませんね。
ストールとしても、ベストとしても、巻きスカートとしても、役を委ねることができ、これからの時期に間違いなく身を委ねることになるであろうINNATのHAND-DYED DOWN STOLE VESTを是非。
池田