
極端
こんばんは。池田です。
春本番ということもあって昨日の風の強さは凄まじかったですね。
高い建物の付近では本当に極端と言えるほどの強風が吹き荒れていて、通勤中の自転車が進まないのなんの。
そのおかげで無駄に体力が消耗されてしましました。
こんな極端なほど体力がない僕からすると、もうそれだけで重大問題になりかねません。
通勤中にあれほどの強風が吹き荒れていては休業になるかもしれませんね。
それは流石に極端ですが、体力が消耗されたくないことは誰しも同じだと思いますし。
体力をつけないといけないのでしょうかね。
運動を極端に嫌っているから叶わないだろうな、と実現させる気がない中、遂に明日に迫った健康診断。
嫌すぎる。
行かなくて良いのであれば行かないというのは全く極端なことではないですが、そんな甘いことは言っていられないのでしっかり現実を受け止めてくることにします。
どうにか極端に悪い数値が出ませんように。
前日となってはもう祈るしかないのでね。
本人は極端に怖がっていますが、お読みいただいている方々は結果を楽しみにお待ちいただければ。
『はなし -diary-』では書けないほど極端に悪い数値かもしれませんけどね。

あながち極端な数値が出ることが現実なのかもしれないな、と恐れ慄きながら、本日はFujimotoのPrinted Dia Wide Shortsのご紹介を。
とことん極端であるからこそ感じられる魅力を携えているかと。

こちらは今季の象徴とも言えるダイヤ柄が採用されたショーツとされています。
ダイヤ柄が採用されている背景については既にSilk/Cotton Gisya No Collar Jacketをご紹介した『寄せ』やDia Trousersの『挙』でもご紹介しているので簡潔に。
今季のコレクション製作中に行われていた都知事選挙において、藤本さんのご友人の方や知人の方がInstagramのストーリーズで選挙についての投稿を極端なほどに見られたようです。
こういった状況を極端な政策で知られる某大統領の世間を染め上げる状況と同様だと感じたことから、名前に関連するゲームから採用されました。
これまでも書いていますが、展示会メモが極端なほどに日本語になっていなかったので、完全一致しているわけではないであろうことはご了承ください。

というわけで、そんなダイヤ柄が採用されているわけですが、その落とし込み方がとにかく極端。
ここで施されているのが大判のシルクスクリーンによるラバープリント。
これほどまでの大きさのシルクスクリーンを施せるところは極端に数が少ないんですよね。
大判ぶりはもちろんのこと、それが極端なほどにべたりと施されている点が何より狂気的。
どれほどの染料を使えばこうなるのかわからない程の狂気さを感じてしまうでしょうか。
藤本さんのやることは本当に極端で変態的でたまりませんよね。

極端なほどの染料の量ともなると、おそらくぽろぽろと剥がれていくことでしょうね。
流石にぼろぼろ剥がれていくことはないかとは思いますが、ぽろぽろ程度には剥がれていくかと思います。
他と一線を画す経年変化を楽しめるかと。
その極端なプリントが施されているのが、これまた極端なキャンバスとジュートによる6号帆布。
6号帆布を使った洋服なんて見たことないのは僕だけでしょうか。
いや、おそらく僕だけではないはず。

通常であればトートバッグや小物類に採用されることが多いと思われる6号帆布というだけあって、そのがっしりした厚みのある生地が凄まじいことになっています。
とてもショーツとは思えないほど極端な重みには重力に逆らう気がさらさらないことを感じさせるほどに。
べたりとしたプリントの染料の重量も少なからずこの重みに作用していることでしょうね。
重みはもちろんのこと、がっしり厚手の生地ともなると描くシルエットも唯一無二と言えそうです。
このどう手を加えてもシルエットを変えない傲慢さが本当に極端。
着ている側の意見など聞かない、と言っているようにも感じてしまいますね。

ただ、それはこのショーツ自体があるがままの姿を見せようとしているのかもしれません。
あるがままの姿と見せることがテーマのひとつとして考えると腑に落ちるでしょうか。
腑に落ちたとしてもその見せ方が極端であることに変わりないんですけどね。

色味としてはBLACKをセレクトしているのですが、黒の帆布に白のプリントが施されているのは、今季のテーマの中にもある60、70年代の写真から落とし込まれています。
黒と白という対比関係による落とし込みで写真の極端なコントラスの強さが表現されているわけですね。
色味としてのコントラストに加えて、帆布とラバープリントにもコントラストが存在しているので極端なほどに混沌とした存在と言えるのかもしれません。

極端な上に狂気的で混沌としている、と聞いてしまうとあまり良い印象を受けないかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。
この極端で狂気的で混沌としているからこそFujimotoの世界観が存分にに表現できているのではないかと。
世界観が詰まりに詰まった濃密さを持ち合わせていて僕としては垂涎ものです。
僕だけではなく垂涎していただける方もいらっしゃるはず。
全てにおいて極端である必要はないにしろ、何かしらで極端なほど特化できたら、と思わせてくれていますね。
大判な上に極端なほどにべたりと施されたラバープリントに狂気を感じさせ、重力に逆らう気がさらさらない極端な重みを有する6号帆布を使用し、さらに色味でもコントラストの強さを表現した、極端なほどに混沌としたFujimotoの世界観が濃密に詰まったPrinted Dia Wide Shortsを是非。
池田