付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

付く

こんばんは。池田です。

昨日は雨が降ったものの、非常に涼しく心地良い陽気でしたね。
もはや10月でも残暑のイメージが付くここ近年ではありますが、ようやく秋らしさを感じることができたかもしれません。
なんて言いながら今日と明日は気温が上がるとのことなんですけども。
それでも今週末あたりからは安定して涼しくなってきそうなので、気が付くと秋本番になっているのでしょうね。
涼しいことにあやかって昨日はシャツではなくブルゾンを羽織っていたのですが、流石に少し暑かったということもあり、もう少しシャツ生活が板に付くことになりそうです。
ブルゾンを気兼ねなく羽織れる時期が早く訪れますように。

残暑とのせめぎ合いにもけりが付くかな、と思わず期待を寄せてしまう中、昨日今日と自宅のご近所の神社ではお祭りが開催されています。
以前行こうかと書いた気もしますが、もはや自宅近くから友人たちが離れてしまったことに気が付くと、ひとりで行くのもな、なんて思ってしまい、寂しい思いをしないために行かずじまいになってしまいそう。
ご近所の方に寂しい存在というイメージが付くのもなんですし。
自転車での帰宅時に横目に走り去りましょうかね。
皆さまから寂しい存在というイメージが付くことは致し方なし。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

哀れみの言葉が目に付くことがありませんように、と祈りを捧げながら、本日はsatouのtabi melton coatのご紹介を。
避けたいものが付くのに魅力を感じる仕上がりかと。

あれ、同様のアイテム名で過去にも展開していたのでは、と思われた方、その通りでして、23AWでも同様のアイテム名で展開されていました。
そんな脳裏に焼き付くように記憶が呼び起こされるほど印象に残っていた存在とも言えるのかもしれません。
もちろん23AWとは異なる仕上がりであることは言うまでもないんですけどね。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

そんなこんなでデザインとしては大枠として23AWと同様にショールカラーコートとされていますが、フロントの要素が大きく変わっています。
23AWではハンドウォーマーポケットと大ぶりのフラップポケットが付くデザインとされていたところ、今季は片玉縁ポケットのみが付くデザインに。
故に比較するとシンプルさが増し、後述する点をより感じやすくなっているかと。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

加えて、全てカットオフでしたが、一転してカットオフとはされていません。
もしかしたら染色などの工程が付くことによる変更点なのかな、なんて予想してみましたが、真偽のほどはわかりませんのでお気になさらず。
ここでもシンプルなイメージがさらに付くことに。

既にシンプルさが際立っているところ、ショールカラーのサイズ感も小ぶりな設定とされています。
おかげでシンプルさの中にすっきりさが身に付く佇まいを感じていただけるはず。
23AWのものは大ぶりショールカラーのおかげでかなりの存在感だったので、これならショールカラーに苦手意識が付く方でも受け入れやすいかもしれませんね。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

このショールカラーにはボタンが付くので、変わらずスタンドカラーとしても着ていただけます。
ついつい首に巻き付くマフラーを忘れてしまった時なんかは襟を立てて首を守ってあげてください。
もちろん自ら進んで立ててあげても良し。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-
 
付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

ボタンやベルトに付くリングなどは継続して春慶塗りの漆塗りが施されています。
丸みのあるボタンは相変わらずの愛らしさといったところ。
一方のベルトに付くリングは23AWのように金色リングが付くことなく、ひとつのみとなり、より簡易的な仕様なのでざっくり通して適当に結ぶぐらいで良さそうでしょうかね。

そこに採用されているのがウールとわずかにナイロンを混紡したメルトン生地。
実際に比較することは叶いませんが、23AWではヘビーメルトンが採用されていたため、おそらくより軽い生地感になっているかと思います。
重いイメージが付くメルトンでもそこまでの重みは感じさせないので、程良いずっしり感を味わえるはず。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

そして最も印象的な要素をあえて最後に書いてみるのが、メルトン生地に施されたムラ染め。
このムラ染めは錆をイメージして落とし込まれたものとなっています。
錆び付くさまが落とし込まれているということは、茶色部分が多くを占めているのでかなり錆が付くさまが表されているのかもしれません。

もしかしたら僕の捉え方とは真逆で黒の部分で錆を表現しているのかもしれませんが、どちらかはそれぞれの捉え方としていただければ。
個人的にはせっかく錆び付くさまを落とし込んでいるのであれば、錆を全身で実感したいので茶色部分を錆に見立てないなと。
現実では錆なんて見たくもないんですけどね。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

ムラ染めともあってぬらぬらとした表情が印象的で大胆さもあるのですが、不思議とそこまでの主張はしていないようにも見えてきます。
主張が強い印象が付くムラ染めなのでそう感じられても仕方ない部分もありますが、黒と茶色ともなると落ち着きや趣も身に付く表情になり得ているのではないでしょうか。
もちろんハンガーにかかっている姿を見ると主張強めな印象を抱くとは思いますが、着てみると馴染みの良さを実感していただけるはず。

そのぬらぬらとした表情だけでなく染色工程におけるシワが付くことで良い表情に拍車をかけているのではないでしょうか。
このシワの付くメルトン生地はあまり他では見ないような気がしたり、しなかったり。
ぬらぬら、しわしわ、ずしずし、擬音が付くことで生地感のイメージが付くかな、と期待しておくことにしますね。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

錆び付く姿を落とし込んでいるにも関わらず、錆び付くことなくむしろ魅力が身に付く存在に昇華するなんて。
もしかしてこれも佐藤さんの洒落が効いているのかな、と思ったりもしてしまいますが、どうなのでしょうか。
錆び付くのに錆び付かない矛盾した存在、意図的であるとしたら見事に打ち負かされたことになりますね。
是が非でも打ち負かされたいものです。

付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-
tabi melton coat ¥132,000 (in tax)

地に足付くように成長していくためには地道に突き進んでいくしかないですね。
23AWよりもシンプルですっきりとしたイメージが付くデザインとされつつ、重い印象の付くメルトンよりも軽さが感じられる生地感に、錆び付くさまを落とし込みながらも錆び付くなんてもってのほかの魅力を携えたsatouのtabi melton coatを是非。

池田

online

Instagram

Back to blog
  • 脱する|Mac Coat Wool|OPPOSE DUALITY 25AW|えん -en-

    脱する

    脱するにしても脱することはなし。

    脱する

    脱するにしても脱することはなし。

  • 付く|tabi melton coat|satou 25AW|えん -en-

    付く

    付くからこそ。

    付く

    付くからこそ。

  • たとえ|MELANGE HERRINGBONE STRIPE TUCKED TROUSERS|ULTERIOR 25AW|えん -en-

    たとえ

    たとえそうだとしても。

    たとえ

    たとえそうだとしても。

  • ような|Shinsetsu Knit Jacket|YASHIKI 25AW|えん -en-

    ような

    まるでそのような。

    ような

    まるでそのような。

1 of 4