なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

なんとも

こんばんは。池田です。

ようやく梅雨らしい気候になってきましたかね。
とはいえ、雨が降るのか降らないのか、なんとも言えない天気ですけれども。
それでもこの暗い空には梅雨なんだな、と感じてしまいます。
なんて言っているにも関わらず、明日はまさかの猛暑日予報。
もうどうしようもないですね。
これだけ気温差があると身体がおかしくなってしまいそうです。
このなんとも定義しづらい季節を早く乗り越えたいものですね。

天気はなんとも定義できないし、シーズンの入れ替わりでなんとも勧めづらい時期だな、なんて悩みを抱いている中、定休日で足を運んだ民藝の展覧会。
民藝の展覧会には過去にも何度か観に行っているのですが、民藝の世界は非常に奥深いな、なんて素人ながらに感じてしまっています。
決してデザインが優れているわけではないような物でも、民藝の観点から観るとまた違った解釈で捉えられるので、それがなんとも面白みを感じられると言いますか。
日常で使われていた物に価値を見出して、それを発信していく、そんなことができる柳宗悦さんの考えには共感できすぎてしまう次第。
偉そうに共感と共感と言ってしまっていますが、とにかくあのなんとも形容しがたい物の美しい佇まいに、観ていてなんだか癒された定休日になりました。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

展覧会で感じたことを言語化するのはなんとも難しいよな、と自らの稚拙さを身に沁みて感じながら、本日はMAHITO MOTOYOSHIのシルク泥染アイテムたちのご紹介を。
なんとも言えないところが魅力の仕上がりです。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

まずはなんと言っても特徴的な生地から。
23AWでも使われていたため、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらはシルクに泥染を施した生地です。
23AWの展開に関わらず、アイテム名がそのままなので言うまでもない気もしつつ。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

気を取り直して、このシルクは中国広東省の伝統的な染色が施された”香雲紗”と呼ばれる生地です。
その染色をする際に使われているのが、天然のソメモノイモの汁と地元の川の泥。
ソメモノイモなんてなんとも突っ込みづらいほど直接的な名称で、個人的にこういった名称は好み。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

話は逸れましたが、染色が施された後には野外に広げて天日干しをしています。
シルクを泥染するだけでも十分と言えるほど贅沢ではありますが、さらにこの工程を加えることによって、このひび割れたようななんとも表現しづらい表情に。
この生地のなんとも言えない表情に限っては、他ではなかなか味わえないでしょうね。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

生地としての表情はさることながら、滑らかさがありつつ、ぶりんとした生地感もなんとも独特。
表現が稚拙な上に、これほどなんとも形容しがたい生地感だと、どう伝えたら良いのか路頭に迷ってしまいます。
兎にも角にも、なんとも形容しがたくてなんとも言えない生地、ということで。
ちなみに洗いやすくて乾きやすい一面も持ち合わせていますよ。

そのなんとも言えない生地を使ったオープンカラーシャツとワイドパンツ。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

まずはオープンカラーシャツから。
パターンとしては何か気を衒ったり、大胆に大きかったり、はたまたぴたっとしていたり、ということはなく、なんともスタンダードな作り、と言えるかもしれません。
ただ、オープンカラーと言えど、そこまで大きく開かれた襟元ではないので、カジュアルにはなりすぎない印象かと。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

加えて、ワイドパンツにも共通する特徴として挙げられるのが、裾の切り替えですね。
ここはシルクではなく、コットン地で切り替えが施されています。
ただ切り替えを施すだけでなく、コットン地はカットオフ仕様になっている点も見逃せませんね。
ただでさえ怪しい雰囲気漂う生地を採用しているにも関わらず、そこに鋭利な表情も加わった、なんとも本吉さんの気概が伺えてしまいます。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

そして一方のワイドパンツ。
こちらもデザインとして何かを加えられているわけではありません。
むしろ太めな設計とそのおかげで、このなんとも言えない生地を存分に味わえる意図があるようにも思えてくるでしょうか。
僕の勝手な解釈ですけども。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-

また、タックなどは入れられていないため、印象としては平面的に映るかもしれません。
それが決して軽薄な表情になることはなく、袴のような表情を映し出してくれています。
MAHITO MOTOYOSHIのパンツのシルエットは、総じてなんとも表現がしづらい特徴を持ち合わせているんですよね。
袴らしくあったり、スカートらしくあったり、パジャマらしくあったり。
もしかしたらただ僕の表現が稚拙なだけかもしれませんけど。

なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-
シルク泥染シャツ ¥45,100 (in tax)
 
なんとも|シルク泥染シャツ,シルク泥染パンツ|MAHITO MOTOYOSHI 24SS|えん -en-
シルク泥染パンツ ¥48,400 (in tax)

なんとも表現しづらい不思議な存在にも少し憧れてしまうな、なんて思わせてくれますね。
泥染が施されたシルクがなんとも言えない表情に仕上がり、そのなんとも表現しづらい表情を存分に味わえるMAHITO MOTOYOSHIのシルク泥染アイテムたちを是非。

池田

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  • いかに|Veiled My Tweed Wrap & Bag|Fujimoto 24AW|えん -en-

    いかに

    こんばんは。池田です。 今週の土曜日には友人の結婚式があるんですよね。結婚式を挙げていない友人が多いものの、だんだんと結婚する友人が増えてきている昨今。皆さん結婚できるなんてすごいですね。置いていかれている僕はそんな余裕は一切なし。致し方なし。それにしても最近の結婚式の招待状はLINEで送られてくることにいかにも今どきだな、なんて感じてしまいます。さらにご祝儀もクレジットで支払えるなんて驚き。当日に直接お渡しするなど、参列される方々の手間をいかに減らすことができるのか、という配慮は感謝しかないですね。それでもなんだか味気なく感じてしまうので、僕は当日に直接お渡しすることにしたんですけども。ということで、今週の土曜日は休業日とさせていただきますので、ご了承ください。 いかにも言い訳じみているな、と初手から感じざるを得ない中、今日の営業終了後には先月開催された楽市楽座のお疲れ様会に参加してきます。ご近所のSETAGAYA PARTさんで開催されるので何より楽しみ。ワインバーなのでワインが美味しいのなんの。美味しくてするする飲んでしまうので、いかに酔わずに帰れるかが少し心配なんですけどね。とは言うものの、いかにも二日酔いになりそうな予感。本当に気をつけねば、です。 そんなことを言っているといかにも呑兵衛だと思われてしまいそうな中、本日はFujimotoのVeiled My Tweed Wrap & Bagのご紹介です。いかに身に纏うのか迷うほどの仕上がりかと。 ご紹介が遅れてしまったのには訳がありまして、同じ生地を使ったセットアップもセレクトしていたので、それと同時にご紹介しようと考えていたのですが、ありがたいことにまさかの発売日に即完してしまったんです。このラップバッグは1つだけ生き残っているのでご紹介はできるんですけどね。いかにも言い訳じみていますね。致し方なし。 ということで、こちらのラップバッグは藤本さん渾身とも言えるオリジナルのツイード生地が使われています。これがいかにもFujimotoらしい仕上がり。もはやツイードの域を出てしまったかのような生地感を感じられるかもしれません。 生地感はさることながら、やはりこのもけもけとしたフリンジが良い表情を出してくれていますね。ただ切っただけのようなこのもけもけフリンジもいかにもFujimotoらしいと言えるでしょうか。フリンジがあることで今季のテーマにも繋がるヴェールが表現されているという訳ですね。これまた秀逸。 また、このフリンジも藤本さんご自身が施しており、並々ならぬこだわりが窺えるもの。いかにFujimotoの世界観を作り上げるのか、ということを突き詰めに突き詰めていると感じられますね。たまりませんよ。   そのフリンジからちらりと顔を覗かせるのが台座付きの貝ボタン。台座付きの貝ボタンでもいかにも今季らしさを感じさせますね。流石にわかるかとは思いますが、この貝ボタンで開閉できる仕様になっています。 そしてなんと言っても身に付ける方法、いや身に纏う方法が豊富豊富。なんだか身に纏うという表現の方がしっくりくるんですよね。バッグというよりもアクセサリーの感覚に近いからかもしれません。あくまで僕の個人的見解ですけども。 何はともあれ、いかに身に纏うか迷ってしまうこと必至。このそれぞれ自由に身に纏えるということもいかにもFujimotoらしい点ですよね。毎度書いていますが、LOOKがわかりづらいのなんの。暗めになっていることも相まって、どうなっているのかわからないですが、それで良い、いやそれが良い、といったところ。   まず、最もわかりやすいのはショルダーバッグのように斜め掛けする纏い方でしょうかね。もちろん背面に持っていっても良いのですが、個人的には脇の下あたりだったり、前面にもってきたいな、と。そのほうがバッグとスカーフを行き来するような曖昧さが出せる気がしまして。   それと腰に巻いてウエストバッグのように纏っても良さそうですね。こうするとエプロンのような存在にも見えてくるでしょうか。腰に巻くことでたらりと垂れるショルダーも良い雰囲気を出してくれますし。なんて書きつつ、黒のパンツに合わせてしまったのでわかりづらくて申し訳ないです。   それ以外ではLOOKを参考にもはやバッグとして使う気がないように、首元に巻いたり、頭に巻いても良いかもしれません。いかにもスカーフやバラクラバと言えるでしょうかね。マフラー代わりにもなるこの纏い方、いかにもFujimotoらしいを感じざるを得ないスタイル。 兎にも角にも、バッグでもあり、スカーフでもあり、マフラーでもあり、エプロンでもあり、バラクラバでもある、多才な存在であることは間違いないですね。その時々でいかに身に纏うか考える楽しみをもたらしてくれるはず。ご自由に。 Veiled My Tweed Wrap &...

    いかに

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  • のよう|1-Tack Wide Trousers|SAYATOMO 24AW|えん -en-

    のよう

    より洋服のように。

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    偏屈の偏見と偏愛。

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    それでも

    それでも同様に。

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