現実
こんばんは。池田です。
昨日のONE PIECE最新話も面白かったですね。
まさかあの島にあんな施設があるなんて思ってもいませんでした。
今は亡き巨大な王国との繋がりがあることが確定したとのこと。
これまであまり知性的な描写がない種族ではありましたが、先端の技術を有していることは間違いなさそうです。
博識な人物ばかりだったという現実には驚かされるばかり。
どのような技術がこれから出てくるのか楽しみでなりません。
何やら内容と食い違った現実を書いていないか、と疑われてしまっている中、遂に新年度に突入してしまいましたね。
そんなおめでたいような日に猛暑に見舞われるという現実を突きつけられているんですけども。
せっかく新たな気持ちで新年度を迎える日にこんな気温なんて、と憂いてしまいそうですが、新年度ということで憂いてしまう現実は放り投げることにしまして。
僕は新年度だからといって何かが変わることはありませんが、皆さまは何かこれまでと変わることはあるのでしょうか。
卒園、卒業、退職、定年退職、異動、転職、といった変化もあったりするのでしょうね。
変化が訪れた方々は想定していた環境とは違うという現実を見てしまうかもしれませんが、それでもめげずに精進していきましょう。
続けていればそれなりの恩恵を享受できるかと思いますのでね。
あ、そうか、今日は嘘をついても良い日だから現実を書き換えているのか、とあからさまな嘘を書きながら、本日はFujimotoのOrganic Dearskin Reversible Vestのご紹介を。
嘘ではなく現実を突きつけてくる存在かと。
こちらはレザーを採用したリバーシブルベストとなっています。
レザーは鹿革ということもあり、柔らかさを備えているかと。
そんな現実的なレザーのご紹介をしていますが、何やらおかしな点がおわかりでしょうか。
そう、穴が空いてたり、傷が残っていたりするんです。
何故そんなレザーを採用しているのか。
それは藤本さんがとある方と葉山で出会ったことが繋がっています。
職と言うのかはわかりませんが、その方は葉山で害獣駆除をされているとのこと。
害獣駆除と聞いても正直なところ無縁すぎて現実としてなかなか捉えきれないな、と展示会で伺った際に感じてしまったのが正直なところ。
ですが、いざ実物を見てみると現実を突きつけられてしまいました。
上述した穴を見てしまえばそう感じてしまうのは必然と言えるでしょうかね。
この時点でおわかりの方も多いかと思いますが、この空いてる穴は駆除するために銃で撃たれた痕跡というわけです。
駆除した現実の痕跡が残ったレザー、いやいや、とんでもないレザーを採用してきましたね。
流石藤本さん、狂ってると言いたくなってしまうほど狂気的。
本来であればレザーを採用するに際して、傷などがあまり見られない綺麗な部分を選別するのが現実的かと思いますが、それをあえて駆除された鹿の痕跡が残るレザーを使うなんて正気の沙汰ではない、なんて声が漏れてしまいそうです。
とはいえ、これを今季のテーマである『FADE』に置き換えてみると、非常に腑に落ちてしまうことも事実。
あるがままの姿を見せることを含んでいると考えると、綺麗な部分を選ばずに傷があろうともそのまま使うことに納得できるのではないでしょうか。
まさにあるがままの姿と言っても過言ではないですよね。
その駆除された害獣とされる動物たちは、どこの山で駆除されたのか、何歳で駆除されたのか、といったそれぞれの個体がナンバリングされた上で歴史が記録されており、その歴史も教えていただけるとのこと。
僕がこのベストに採用している鹿の歴史を知っているわけではありませんが、藤本さんとしてはより現実として捉えられているのでしょうね。
このベストの鹿の歴史や詳細などがわかるのであれば聞いてみたいな、なんて思ったりも。
聞いてみようか考えてしまうレザーについては、ベジタブルタンニンによる鞣が施されています。
そのため着込んでいくうちにつるりとした革質に経年変化していくはず。
駆除されてしまった現実を受け止めつつ、それを成長させていく使命を背負っていただきたい、と言ってしまっては重過ぎますかね。
重過ぎるかもしれないので、そう考えなくとも良いですが、着込んでいって変化を楽しんでいただければ。
こちらのベストはリバーシブルでも着ることができるため、裏の床面を見てみると、毛羽立ちが残されているからかより荒々しい表情を感じられるでしょうか。
場所によって毛羽立ち加減が異なるので、不均一な表情をした現実は真摯に受け止めてくださいね。
タグや品質表示タグは付いているので、裏で着る際には切ってしまった方が現実的と言えるかと。
そんなレザーを採用しているベストなわけですが、ベストとして製作された理由としては、1頭からとれるレザーでまとまるデザインを現実化させるため。
故にコンパクトな作りのベストとしてデザインされています。
これを現実化するために1年熟考されたとのことで、それほどの思い入れがある仕上がりを感じていただけるかと思います。
Fujimotoにしてはデザインが比較的シンプルだな、と思われるかもしれませんが、シンプルと言えどやはりFujimoto、それだけに留まることはできません。
肩部分はボタンが備えられているため、片側を外して垂らしたり、両方外してカマーバンドのようにしたり、とそれぞれ自由にスタイルを作ることが可能です。
と言ったものの、カマーバンドのようにする方法が合っているのかわからないという現実があることをお伝えしておきます。
おそらく合っているとは思うのですが、展示会が半年前なので記憶が朧げでして。
それらしく巻けているので良しとしていただければ。
それにしてもベストであるにも関わらず只者ではない雰囲気が出過ぎていますね。
レザーベストは他のブランドでも見られるかと思いますが、この駆除された現実を物語るレザーが採用されているとなると、唯一無二としか言いようがないのではないでしょうか。
さらにそこにFujimotoらしい要素も上乗せされるとなったら、もうたまりません。
金額を見ても誰が買うのかわからない現実があったとしても、これはセレクトせざるを得ないほど世界観が詰め込まれた仕上がりに感嘆としてしまいますね。
まさに垂涎もの。
これに手を出す猛者の方は現れるのか。
猛者の方、お待ちしております。
いかに現実を見つめることが重要なのかを語ってくれる存在と言えるでしょうね。
嘘偽りなく現実を突き付けられる駆除された鹿革を採用し、1年かけて1頭からとれるレザーでまとまるデザインを現実化させた、Fujimotoらしい世界観溢れる現実に嬉々としてしまうOrganic Dearskin Reversible Vestを是非。
池田
